STARTUP×知財戦略 ― 第6回
sprout winner of the year 2018年総集編
検索いらずの美容室予約アプリが優勝 toCだけのピッチイベント「Sprout」
2019年01月16日 07時00分更新
12月18日、東京・渋谷のco-ba JINNANで、スタートアップイベント「sprout 2018年総集編」が開催された。「sprout」は、渋谷で開催されている、toCサービスを展開するベンチャーを対象にしたピッチイベント。今回の総集編では、2018年に開催された5回のsproutの勝者がプレゼンを行ない、来場者からの投票の結果、サロン予約アプリ「requpo~リクポ~」を提供する株式会社リクポが最優秀賞を受賞した。
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sproutのルールは、1社200秒間(スライド1枚あたり20秒×10枚)のプレゼンテーションを行ない、来場者の投票によって優勝者が決定する。メンターや投資家による審査ではなく、一般ユーザーのニーズや嗜好がリアルに反映されるため、toCサービスのベンチャーにとっては格好の腕試しの場だ。また、感度の高い若者が集まる渋谷という立地から、ファンの獲得や拡散力も期待できる。
総集編では、2018年に開催されたsprout(第21回~第25回)の勝者である株式会社OpenFactory、カマルクジャパン株式会社、株式会社mellow、株式会社コークッキング、株式会社リクポの5社が登壇した。
オリジナルデザインの生地を1メートルからオーダーできる
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布地のプリントサービス「HappyFabric」を運営する株式会社OpenFactory代表取締役 堀江賢司氏 |
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6800種類のデザインからカラーやジャンルで絞り込み、1メートルから注文できる |
「HappyFabric」は、好きなデザインまたは自分のオリジナルデザインの生地を1mから注文できるオリジナルファブリックマーケット。生地の種類や約6800デザイン(またはオリジナルデザイン)、注文数を指定すると、全国のデジタル染色工場にオーダーが入り、4日以内に出荷される仕組み。生地をデザインしたクリエーターに売り上げの10%を還元することで、オリジナル生地を使ったグッズの販売も可能だ。
最近は、立命館大学アート・リサーチセンターの所有する伊勢型紙のデータをもとに、日本伝統のデザインをデジタルプリントで購入できるサービスも開始している。
今後は、染色工場に限らず、クリエーターと工場をつなぐプラットフォームとして、縫製や樹脂加工工場などとも提携していきたいとのこと。オリジナルグッズや企業ノベルティなど、手軽に小ロットでつくれるようになりそうだ。

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