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松村太郎の「西海岸から見る"it"トレンド」第236回

書きながら考えることで思考を整理する「プライベートライティング」

2018年10月25日 10時00分更新

文● 松村太郎(@taromatsumura) 編集● ASCII編集部

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MacBook Pro 2018のキーボードは静かになったのですが、ちょっと音がするぐらいのキーボードの方が、思考がはかどるような気もしないでもありません。とはいえ、できるだけ機種依存をなくしておきたいとも思っています

 筆者はときどき、用もないのに断捨離をしたり、本棚をひっくり返して並べ直したりします。最近ではあまり気にしなくて良くなってきたようですが、その昔「デフラグ」というツールを実行したりしていましたが、その感覚かもしれません。

 整理しても使っていく度に並び方や順番が変わってしまって、探すのがストレスになっていく。それを一度リセットして直す作業だと思っています。HDDのデフラグもそんなイメージでとらえていました。

 もっとも、写真にしてもメモにしても、デジタル化されているモノが増えていけば、自動的に時系列で並んでいたり、場所や写っている人ごとに分類されていたり、あるいは検索可能になっています。個人的には並べ直したりする時間は嫌いではないのですが、だんだんそういう機会も減っていくのでしょうね。

 そんな並べ直しの中で見つけたのが「プライベートライティング」について書かれた本です。

 日本では絶版になってしまっていると思いますが「書きながら考えると上手くいく!プライベート・ライティングの軌跡」というマーク・リービー氏の著書です。書く仕事を続けていますが、今も楽しく続けていられるのは、この本のおかげ、といっても過言ではありません。

6つのプライベート・ライティングの秘訣

 長い文章を書くときのメソッドは人によってさまざまです。個人的考えた中では、「アウトラインとTwitter」というメソッドがより多くの人にフィットするのではないかと思います。

 その書き始める前段階の準備として、このプライベート・ライティングという方法は有効じゃないかと思っています。いわば、文字を書くペン先の、あるいは文字をキーボードで打つ指先の潤滑油、暖機運転のような作業です。

 こういう話をすると気味悪がられますが、この文章を書いているときも、頭で考えていることを指先に直接伝えて文字化している感覚が強いのです。これもまた、プライベート・ライティングの実戦の結果でした。

 この本では6つの手法が紹介されています。簡単に説明すると、以下の通りです。

・肩の力を抜く。その方がより高いパフォーマンスを発揮できる
・できるだけ早く書き続ける。思考のスピードにペン先・指先を追いつかせる
・アウトプットの時間を決める。例えば10分間書き続けたら、志向(と指先)を休ませる
・話し言葉ではなく考える言葉で書く。ゆえにチャットはプライベートではない
・思考の赴くままに書く。筋書きがない即興劇、アドリブのように書く
・フォーカスチェンジャーによって、批評する。自分の思考を異なる角度から検証

 別に誰に見せるわけでもないテキストを書くということ自体、あまり習慣にない人が多いのではないか、と思いますが、手書きでもキーボードでも、フリック入力でも、とにかくメモアプリに思考がだだ漏れるようにテキストを打ち込んでいきます。

 そう考えると、メモの検索が可能な現代は本当に恵まれていますよね。

プライベートライティングは、多分『万能だと思う』

 このプライベートライティングは、個人的には多分、万能だと思っています。何事も考えなければ始まらないし、それを自分や他人に読めるカタチにしてまとめなければ、具体的に行動をすることもできません。

 一度、考えていること、フレーズ、状況などを書き出してみて、それをもう一度自分で見直してみて、整理していく。そんなプロセスを進める上でも、やはり頭の中の情報を一度テキストに落とし込んでしまうのが良いのではないかと思います。

 筆者自身は、皆様に文章を届けるためにこの方法を使っていますが、アウトプットがテキストでなくても、これらのは有効です。

 たとえば、新規ビジネスの企画書、結婚式のスピーチ、夏休みの家族旅行のプラン、あるいは向こう10年の人生を考える時にも、私はこのプライベートライティングという方法を使っています。

 テクニカルな話をすると、とにかくものすごい勢いでテキストをタイプしていかなければならないため、キーボードのタイピングは性格であるべきだし、日本語変換も正確かつ効率的でなければなりません。

 ワープロソフトの起動に数十秒取られたり、書式変換にアイコンを探すなんてこともあってはなりません。なので、限りなく軽快な、Markdown対応のテキストエディタを愛用し、身の回りにある何種類かのキーボード全てに慣れるようにして、プライベートライティングの障害を限りなく取り除くようにしているのです。

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