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北海道地震から停電復旧で助かったのはマキタの製品と友達ネットワーク

2018年09月11日 18時00分更新

文● 四本淑三

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防災用品は普段使いの工夫が大事

 今回の災害で役に立ったものと後悔したことを、反省を込めて挙げてみる。総じて言うなら防災用品は、防災用品として置いておくだけでは、いざというとき役に立たない。

スマートフォン

 これは役に立った。ただし通信機器としてではなく、手を伸ばせば届くところに置かれた照明器具としてだ。LEDライトがあればiPhoneでもAndroidでもいい。照明器具として設計されたものであればもっといいが、普段は邪魔になるので大抵手の届かないところに置かれがちだ。この点でスマホにかなわない。

ラジオ

 登山用に買った小さなソニーの製品(ICF-51)が、2日間電池も切れずにローカルニュースを流し続けた。普段から電池と一緒にバックパックの中に入れてあったのが良かった。

キャリア

 携帯キャリアはいまだにドコモが強い。緊急時に千歳界隈のソフトバンクは話にならない。親のドコモが普通に通じているのに、私のソフトバンクは圏外という状況はザラだった。ただ、状況が悪化するに従い差はなくなっていったので、それほど悲観していない。

モバイルバッテリー

 容量2万3000mAhの製品(多摩電子工業 TL230K)を用意していたが、地震当日の充電量は50%で、最後には尽きてしまった。ここはフルチャージにしておきたかったが、大きく重いため「モバイル」用途には不向き。さらにiPhoneを新調し、内蔵バッテリーがフレッシュなおかげで、半年以上使っていなかった。

マキタ

 意外と役に立ったのが、マキタのドリルドライバー。トリガーを引くとLEDが手元を照らす。これがかなり明るいので、懐中電灯がわりになるのだ。ただし、だったらなんでアレもっと早く買っておかなかったのか、と後悔もした。

 アレとは、マキタのバッテリー用USBアダプター(ADP05)だ。これがあればマキタのバッテリーをモバイルバッテリーとして使える。電動工具は頻繁に使うから、バッテリーも常にフルチャージだ。使わない手はない。ついでにラジオや照明など、防災用品は電源の使い回しが効くマキタで統一しようと思っている。

Amazonのサイトから(画像をクリックするとAmazonのサイトで製品を閲覧できます)

カセットコンロ

 コンロは何個もあるのに、カセットボンベは1つもなかった。これも普段使っていないせいだ。今後は月に1度はジンギスカンでもやって、ボンベを備蓄するようにしたい。

友達ネットワーク

 普段使っていなくても問題ないのが友達ネットワークだ。連絡するのが30年ぶりくらいだと、かえって話は盛り上がる。馬鹿話を打ち合うだけでも気がまぎれるし、ヘタをすると困ったときに助けてくれる。

 相変わらずツイッターではデマが飛び交っていたらしいが、電波状況が悪いおかげで把握していない。テレビでもいろいろあったらしいが、これも観ていないので、あとで検索して笑った。いずれも今となっては災害を消費するメディアのようなもので、被災側からするとあまり役に立たない。それよりも友達を作ろう。

四本 淑三(よつもと としみ)

北海道の建設会社で働く兼業テキストファイル製造業者。

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