リアルタイムトレーシング対応の新アーキテクチャー「Turing」
999ドルの最上位RTX 2080 Tiは1080 Tiの10倍の性能!?GeForce RTX 20シリーズ発表、9月20日発売
2018年08月21日 03時51分更新
8月20日午後6時(現地時間)、NVIDIAはドイツのケルンで開催されるゲーム展示会「Gamescom」に先駆けて特別イベントを開催し、Turingアーキテクチャーを採用した最新GPU、GeForce 20シリーズを発表したので速報をお届けする。
GeForce 20シリーズはリアルタイムレイトレーシングに対応した初のGeForce製品で通例の「GTX」ではなく、先日発表されたCG制作向けGPU「Quadro」の新モデルと同様、「GeForce RTX」という新呼称を採用している。発表された型番はRTX 2080 Ti、RTX 2080、RTX 2070とハイエンドクラスの3モデル。9月20日発売、本日から予約が始まる。
スペックはそれぞれファウンダーエディションとリファレンス仕様の2種類存在するのもポイントだ。基本的にファウンダーズエディションはブーストクロックが高く、TDPも10Wほど高くなっている。なお、公式サイトでRTX 2070のみファウンダーズエディションのTDPのほうが低くなっているのが気にかかるが、まだまだTuringに関しては謎が多いので、そのあたりは現地取材陣の詳報を待ちたい。
下記はPascal世代とのスペック比較になる。なお、今回から採用されたレイトレーシング性能の指標となる数値「Rays/sec」、「RTX-OPS」も併せて表記しているが、Pascal世代は不明なので発表会で明らかになったGTX 1080 Tiのみ掲載する。
GeForce RTX 2080 Ti
RTX 2080 TiはCUDAコアが4352基、VRAMが11GB GDDR6、メモリーインターフェースは352bit。動作クロックはベースクロックが1350MHzで、ブーストクロックはファウンダーズエディションが1635MHz(OC)で、リファレンス仕様は1545MHzとなる。レイトレーシング性能は10 Giga Rays/sec、78T RTX-OPS。価格は999ドル~。
GeForce RTX 2080
RTX 2080はCUDAコアが2944基、VRAMが8GB GDDR6、メモリーインターフェースは256bit。動作クロックはベースクロックが1515MHz、ブーストクロックはファウンダーズエディションが1800MHz(OC)、リファレンス仕様では1710MHzだ。レイトレーシング性能は8 Giga Rays/sec、60T RTX-OPS。価格は699ドル~。
GeForce RTX 2070
RTX 2070はCUDAコアが2304基、VRAMが8GB GDDR6、メモリーインターフェースが256bit。動作クロックはベースクロックが1410MHz、ブーストクロックはファウンダーズエディションが1710MHz(OC)で、リファレンス仕様は1620MHz。レイトレーシング性能は6 Giga Rays/sec、45T RTX-OPS。価格は499ドル~。
ちなみに、RTX 2080 Ti/2080はGeForce RTX NVLinkブリッジを接続することでSLIに対応しているが、RTX 2070は非対応となる模様。
GeForce 20シリーズはレイトレーシング専用ユニット「RT Core」を設けたことで、GTX 1080 Ti(1.21 Giga Rays/sec)の10倍となる10 Giga Rays/secを実現したのが最大の特徴だ。Pascal世代でも前世代から驚愕のジャンプアップを果たしたが、Turingの衝撃はそれ以上のものとなりそうだ。今後、リアルタイムレイトレーシングに対応したPCゲームがどんどん増えていけば、GeForce 20シリーズは不動の人気GPUとなるだろう。
<2018年8月21日4時41分追記>
米NVIDIAのウェブサイトにて、ファウンダーズエディションの一部モデルの予約販売が始まったので追記する。GeForce RTX 2080 Tiは1199ドルで1人2枚まで。RTX 2080が799ドルでこちらも1人2枚まで。RTX 2070は599ドルとあるが、予約販売はまだ始まっていなかった。
■関連サイト
GeForce RTX 2080 Ti製品ページ
GeForce RTX 2080製品ページ
GeForce RTX 2070製品ページ
米NVIDIA GeForce RTX 20シリーズページ