日本がお盆休みに入り、バークレーにもたくさんの日本人が休暇で訪れていました。日本のどの地域から来た人からも「涼しい」「肌寒い」という感想が聞かれます。
バークレーはサンフランシスコまで電車で20分ほどと便利で、宿泊費用が安く、地元でも食文化が楽しめます。また隣町のオークランドも見所がたくさんあり、ナパ・ソノマなどのワイナリーへも40分ほど。逆にシリコンバレーまでは1時間かかるので、そちら方面でのお仕事のための滞在には向かないのですが。
今年は日本からシリコンバレーを楽しみに入らした皆さんとご一緒する機会があり、Apple ParkやGoogleキャンパス、ジョブズが愛したパロアルトの寿司屋などを回る機会がありました。そのGoogleキャンパスには、最新のAndroid P、あらため「Pie」の巨大な置物がありました。
AndroidはついにPにまで到達 Pは「Pie」に
Androidの2018年版のバージョンは9、「P」とコードネームが与えられてきましたが、正式バージョンのリリースと同時に「Pie」という名前が公表されました。
Androidには、歴代、お菓子の名前が愛称として割り当てられてきました。これまでのお菓子を並べてみると、こんなラインアップになります。
1.5:Cupcake
1.6:Donut
2.0:Eclair
2.2:Froyo (Frozen Yogurt)
2.3:Gingerbread
3.0:Honeycomb
4.0:Ice Cream Sandwich
4.1:Jelly Bean
4.4:KitKat
5.0:Lollipop
6.0:Marshmallow
7.0:Nougat
8.0:Oreo
9.0:Pie
見事にアルファベット順になっています。それにしても、ドーナツ、エクレア、キットカット、オレオ、パイあたりを除くと、日本ではあんまりなじみがないお菓子ばかりですよね。
キットカットとオレオは、それぞれネスレとナビスコから許諾を得ているそうです。キットカットは抹茶味が日本土産の定番になりつつあり、その独自進化も著しいのですが、オレオについてはライセンス契約の解消から、モンデリーズ・ジャパンによって現在流通しているのは中国で作られているそうです。
話は逸れますが、アメリカのスーパーマーケットのオレオのバリエーションは意外なほど多いのです。
カカオビスケットにバニラクリームがサンドしてある一般的なタイプに加えて、ビスケットにカカオが混ざってないゴールデン、ビスケットにチョコチップが入っているものやレモン風味まであります。またクリームも増量されているMega Stuff、イチゴクリーム、スイカクリーム、ミントクリームなど。
さらにビスケットがバータイプになっていてクリームを付けながら食べるタイプ、小型のオレオミニ、ビスケットが超薄型になったオレオ・シン(Thin)まで。
著名なお菓子は大喜利状態でそのバリエーションをとことん増やしているという印象で、大型の小売店舗が多いこともあってか、棚一面オレオという牙城を築き上げています。
Googleキャンパスでは歴代のお菓子も見られます
話を戻すと、今回のAndroidは「Pie」。わりと落ち着いたところではありますが、Huaweiが同社のウェブサイトで、「P」がつく名前を流出させた、として先月に話題になっていました(https://www.androidpit.com/android-p-pistachio-name)。
これによれば「Pistachio」という名前が記してあり、お菓子じゃないと波紋が広がりました。Bloombergはコードネームとして「Pistachio Ice Cream」と書いていましたが、これもなんだか苦しいですね 。
その他にも、こんなお菓子の名前の予想が出ていました。
・Popsicle(アイスキャンディー)
・Pecan Pie(超ハイカロリーの恐怖のパイ)
・Peppermint(お菓子?)
・Pancake(お菓子? むしろ朝食)
・Popcorn(お菓子……?)
・Pez(ミント風味のキャンディ、年間77億個生産)
・Panna Cotta(昔日本で流行った)
・Pop-tarts(インスタントな朝食)
・Pudding(むしろ「プッチンプリン」をライセンスして欲しいくらい)
・Pumpkin Pie
結果としては「Pie」に落ち着いたわけですが、Pは割と良い候補がたくさんありますね。
ちなみに、歴代のAndroidの名前となったお菓子は、Googleのカンパニーストアの裏の広場に勢揃いしており、最新のパイだけがGoogleのメインキャンパスのAndroidの像の脇に置かれています。もしマウンテンビューを訪れる際には、両方とも見てみるとよいでしょう。
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