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aiboが「介護犬」デビュー、ソニー高齢者ビジネスの武器に?

文● 週刊ダイヤモンド編集部(ダイヤモンド・オンライン

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ソニーの介護施設「ソナーレ」で入居者と触れ合うaibo
ソニーの介護施設「ソナーレ」で入居者と触れ合うaibo。介護効果への期待も高まっている

 1月の発売以降、いまだ入手困難が続いているソニーの新型「aibo」が意外な場所で人気だ。4月からソニーフィナンシャルホールディングスの介護事業子会社、ソニー・ライフケア傘下の介護付き有料老人ホームにaiboが“入居”し、ホーム入居者の介護をサポートする取り組みが始まったのだ。

 既存3カ所の老人ホームと今秋新設予定の1施設に導入するほか、昨年4月に買収したゆうあいホールディングス(現プラウドライフ)が運営する全国26カ所の介護施設でも、aiboが巡回して入居者と触れ合う。ソニー・ライフケアの中静道子グループマネジャーは「介護施設の顔として認知を広めたい」と語る。

 ホームでは、エントランスやロビーなどのホールにaiboが常駐している。各ホームでそれぞれ違う名前を付けられたaiboは、入居者の声掛けに応じて振り向いたり、いつもなでてくれる人を認識して懐いたりする。また、音楽を再生しながら入居者と一緒にダンスをするなど、施設のレクリエーション補助の仕事もこなす。

 本格的な効果検証はこれからだが、すでに「介護度が重く通常は車いすから起き上がれない高齢者が、aiboを見ると笑顔になり必ず体を起こすようになった」「自分の部屋にこもりがちだった老夫婦が、ホールに来てaiboと遊ぶことが日課になった」などの成果が出てきているという。

“本物の犬”っぽさが強みに

 介護士の肉体労働をサポートするパワードスーツや見守りロボットなど、人手不足を補うために介護現場でロボットが活用され始めている。中でも注目されるのが、コミュニケーションロボットだ。

 経済産業省が2016年に行ったコミュニケーションロボットの実証実験では、約900人の要介護者のうち34%の人に介護度が下がるなどの効果が出ている。ただ、中にはロボットの見た目に拒否反応を示す高齢者もいる。そこで、aiboに白羽の矢を立てたというわけだ。

 aiboは外見で本物の犬を再現することを目指して設計されている。また顔認証システムやAI技術を利用し、飼い主の顔を覚えて個体ごとに違った成長をするため、本物の犬を飼うような疑似体験ができるのだ。

 動物と触れ合い、世話をするアニマルセラピーは認知症の予防などに効果が認められているが、介護施設では感染症予防や世話をする人手などで飼うのが難しい。その点、aiboなら問題がない。

 さらにaiboはネットにつながり、クラウド上にデータを蓄積できる。現在は予定していないが、将来的にはaiboを通して介護記録をビッグデータ化し、分析するといった可能性も膨らむ。13年に介護事業に参入したソニーの切り札になるかもしれない。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 鈴木洋子)


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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