共同設立したアルトアを通じて12月7日から

オリックスと弥生、AIを活用した短期・小口融資サービス開始

飯島恵里子/ASCII

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 オリックスと弥生は、12月7日より共同で設立したアルトアを通じて、会計ビッグデータとAIを活用した「アルトア オンライン融資サービス」を開始したことを発表した。

 アルトアの業務は、弥生の親会社に当たるオリックスの持つ与信ノウハウ、弥生の持つ会計ビッグデータと、協業先のd.a.t.のAI技術を活用した新たな与信モデルによる、「短期・小口」に特化した小規模事業者向けオンラインレンディングサービス

 これまでの旧来型のスコアリングモデルは「情報が抽象化されすぎた」決算書などの静的データをよりどころにしているが、アルトアでは動的な連続データである「会計ソフトの仕訳データ」を利用することで、精度の高いデータ分析を瞬時に実施するとうたう。

 AIの学習データには弥生会計の利用者データを元に匿名化し、モデル構築に利用。因子には過去に返済に滞ったデータなどを活用するという。

 弥生ならびにアルトアの代表取締役社長 岡本浩一郎氏によると「オルタナティブレンディングは、市場が活発な中国や米国に比べ、日本は法的な制約があり、市場そのものが立ち上がっていない」と、海外の事例、日本における状況を説明。

 従来は、借り手(事業者)側にとっては「時間と手間がかかり、必要なときに資金を調達できない」という悩みがあり、貸し手(金融機関)側には「時間と手間がかかる割に、少額・短期融資では採算が合わない」という問題があった。そこでアルトアは借り手側には「これまでにない利便性」と貸し手側に「高度な与信能力」を提供することで、既存融資ビジネスの常識に挑戦し新たな市場を確立を目標としている。

 アルトアの掲げる3つの特徴は「融資可能な時期の提示」、「オンラインで登録から入金を簡単」、「保証人や担保は一切不要」。初回のみは、「犯罪による収益の移転防止に関する法律」にもとづき、本人確認のために書類を郵送するという行程が入るため申し込みから最短で2〜3日ほどかかると想定しているが、2回目以降は営業時間内であれば即日の融資が可能だと話した。

 アルトアの少額短期融資の申し込みは12月7日よりスタートしており、当面は弥生会計を1期(12ヵ月)以上利用している法人に限定するが、将来的には他社ソフトの利用者や個人事業主など対象者の拡充、極度型融資なども検討しているという。

 主な融資商品概要としては、融資金額は50万〜300万円、資金用途は事業性資金、金利は3.8〜14.8%、融資手数料なし、保証人ならびに担保不要、返済方式は元金均等返済方式もしくは期日一括返済方式、返済期間は最長12ヵ月。


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