さとうなおきの「週刊アジュール」 第7回
「Azure Functions」と「Azure Logic Apps」の併用が便利になった!
Azure VMで「Windows Server バージョン1709」が利用可能に
2017年11月13日 10時00分更新
Azure Security Center:Linuxマシンの脅威検出
Azure Security Centerは、Azure内外のリソースのセキュリティの可視化、制御を行うサービスです。
Azure Security Centerの脅威検出機能は、Azureのリソースやネットワークなどからセキュリティ情報を自動的に収集し、その情報を分析し、複数の情報源から得た情報との関連性を探りながら、脅威を特定します。
脅威検出機能はこれまでWindowsマシンをサポートしていましたが、今回、Linuxマシンのサポートの限定プレビューが始まりました。興味のある方は、是非、限定プレビューに申し込み、脅威検出機能を評価してみてください。
詳細は、ブログポスト「Azure Security Center previews new threat detections for Linux」をご覧ください。
Azure SQL Data Warehouse:Azure SQL Databaseとの間のエラスティッククエリ
Azure SQL Databaseは、SQL Serverベースのリレーショナルデータベースサービスです。Azure SQL Data Warehouseは、SQL Serverベースのデータウェアハウスサービスです。
Azure SQL Databaseのエラスティッククエリ機能を使うと、Azure SQL Databaseの複数のデータベースにわたってクエリを実行できます。
今回、Azure SQL Data WarehousとAzure SQL Databaseとの間で、エラスティッククエリを実行できるようになりました。これによって、例えばAzure SQL Data WarehouseのMPP(超並列処理)を活用しつつ、よくアクセスされるデータをAzure SQL Databaseにオフロードすることができます。
詳細は、更新情報「Elastic Query between SQL Data Warehouse and SQL Database」、ドキュメントをご覧ください。
Azure SQL Database/Azure SQL Data Warehouse:Microsoft SQL Operations Studio
これまで、SQL Server、Azure SQL Database、Azure SQL Data Warehouse向けのツールの代表例は、Windowsでのみ動作するSQL Server Management Studio(SSMS)でした。
一方、LinuxをサポートしたSQL Server 2017は、今年10月にGAになっていました。
10月29日~11月3日に開催されていたMicrosoftデータプラットフォームのカンファレンス「PASS Summit 2017」では、新たなクロスプラットフォームのツール「Microsoft SQL Operations Studio」が発表されました。
Microsoft SQL Operations Studioは、SQL Server、Azure SQL Database、Azure SQL Data Warehouse向けのモダンなデータベース開発、運用のための、Windows、Mac、Linuxで動作する軽量なツールです。今後数週間以内に、Microsoft SQL Operations Studioのダウンロードが可能になる予定です。
詳細は、ブログポスト「SQL Server 2017 and Azure Data Services – The ultimate hybrid data platform」、Twitterアカウント @sqlopsstudioをご覧ください。
Azure API Management:MSI(管理対象サービスID)
Azure API Managementは、既存のAPIに対するAPIゲートウェイのサービスです。
MSI(管理対象サービスID)は、アプリケーションに認証のための資格情報を含めることなく、Azure Key Vaultなど、Azure Active Directory認証をサポートする任意のサービス認証を行うことができる機能です。
今年10月に、Azure App Service、Azure FunctionsがMSIをサポートしていました。今回、Azure API Managementも、MSIをサポートしました。
他にも、いくつかの新機能、アップデート、バグ修正があります。詳細は、ブログポスト「Release notes – October 29」をご覧ください。
Azure DevTest Labs:Kali Linuxイメージ
Azure DevTest Labsは、VMベースの開発/テスト環境の用意を容易にするサービスです。
Kali Linuxは、様々な侵入テストのソフトウェアがインストールされたLinuxディストリビューションです。
Kali Linuxは、Azure Virtual Machines向けのVMイメージとしては以前から利用可能でした。今回、Azure DevTest Labsでも、Kali LinuxのVMイメージを利用可能になりました。
詳細は、更新情報「Azure DevTest Labs: Kali Linux image available in your lab」をご覧ください。
Azure CDN:Azure Cloud Services統合
Azure Content Delivery Network(Azure CDN)は、世界中のユーザーへのコンテンツ配信を高速化するCDNサービスです。
Azure Cloud Servicesは、Azure提供開始時から存在していた、可用性が高くスケーラブルなアプリケーションのためのPaaSサービスです。
Azure CDNは、Azure App ServiceのWeb Apps、Azure Storage、Azure Cloud Servicesと統合されており、これらのサービスに対して簡単にAzure CDNを構成可能です。
Azureポータルでは、対象のAzure CDNに進み、これらのサービスを構成できます。また、今年5月には、Azureポータルで、対象のWeb Apps、Azure Storageに進み、そこでAzure CDNを構成することもできるようになっていました。
今回、Azure Cloud Servicesでも同様にAzure CDNを構成できるようになりました。
詳細は、ブログポスト「Enable Azure CDN directly from Azure Cloud Services portal extension」をご覧ください。
それでは、また来週。
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