ノートPCの売上が前年比44%増に
ビジネス向けデスクトップPCやワークステーション、シンクライアントではトップシェアを獲得。これまでの懸念材料だったノートPCについても、「日本のユーザーが好むような薄型の製品を投入することができ、『日本HPのノートPCが変わってきた』という声をあちこちで聞いている」(日本HPの岡社長)とする。
調査によると、ノートPCは他社の成長率に比べて、5~10%増で推移しており、着実に国内でのシェアを拡大している。
日本HPがスタートしてすでに1年4ヵ月が経過。岡社長はこの間の取り組みを「自分たちのビジネス領域にしっかりとフォーカスできる体制が整い、様々なアイデアが創出されやすく、意思決定も迅速に行なわれるようになった。そして、日本からの意見も反映されやすくなった」と振り返る。
グローバル全体で年間5億ドルのコスト削減効果が出ているほか、2014年度比でプラットフォームを27%削減する一方、顧客満足度は30%向上したという結果が出ている。
「HP SpectreやHP EliteBook Folioといったプレミアムモデルが登場し、これが市場から大きな評価を得ている。これまで仕方なくアップルを購入していたようなユーザーが、Windowsにも優れたデザインの製品が登場したことで、HPの製品を購入している。それにともない、10万円以上のノートPCの領域における売上高は前年比44%増と大きな成長を遂げている」として、高価格帯の製品が売れていることを示す。
また「HP Elite x3のような新たなカテゴリーを創出したことにも評価が集まっている」と語る。Elite x3は、デスクトップ、ノートブック、タブレット、スマートフォンという4つのデバイスを1台に統合し、デスクドックやノートドックを活用した新たな提案の製品だ。
「国内市場においては、ビジネスPCにおける存在感をさらに高め、将来はグローバル同様、コマーシャルPC市場でのナンバーワンシェアを獲得することを目指す」と語る。
こうした意欲的な指標に掲げる背景には、新たな生産拠点である日本HP 東京ファクトリー&ロジスティックスパークの存在が見逃せない。
最高速が120kmのクルマから、300kmを出せるクルマに乗り換えたことで、日本HPは余力を持って事業を拡大できるようになったといえそうだ。
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