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PCやスマホの音楽をデスクトップスピーカーで楽しむ! 第3回

iPhone&Androidスマホでハイレゾ音源を楽しむ! スマホアプリの使い方を解説

2016年11月17日 10時00分更新

文● 鳥居一豊

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 前回紹介したように、PCを再生機器としてハイレゾ音源を含むさまざまな音楽コンテンツを楽しむのはもはや当たり前。

 今や音楽再生はスマートフォンで楽しむことの方が多いという人も少なくないだろう。iTunesなどを使ってPCで音源を管理し、iPhoneに転送して再生するという使い方が基本だと思うが、CDリッピングなどもPC不要で行なうことも可能なほどだ。

 当然ながら、スマホで直接ハイレゾ音源をダウンロードして楽しむということもできる。

 スマホはPCほどメモリー容量に余裕がないので、楽曲の保存から管理まですべてスマホで行なうというのはちょっと大げさかもしれないが、Apple MusicやGoogle Playといった定額制音楽配信サービスを利用すれば、内蔵メモリーを圧迫することなく、膨大な曲をスマホで快適に楽しめる。

 今回は、こうしたスマホを使った多彩な音楽再生と、ハイレゾ音源再生を含めた高音質再生アプリを紹介する。

スマホで高音質で音楽を楽しむならば
ポタアンが欠かせない!

1回目で紹介したスピーカー製品とスマホはBluetooth接続となる。

1回目で紹介したスピーカー製品とスマホはBluetooth接続となる。ハイレゾ再生をするにはポタアンが欠かせない

 スマホでの音楽再生で一般的なのは、ヘッドフォン出力にヘッドフォンを直接接続して再生するものだろう。

 iPhone 7/7 plusはヘッドフォン出力を省略してしまったが、そのおかげで注目度が上昇しているのが、Bluetoothによるワイヤレス再生。

 Bluetoothに対応したヘッドフォンやスピーカーが必要になるが、コードを接続する必要がないのは実に快適だ。

 ただし、Bluetoothは通常、音楽信号を非可逆圧縮である「SBC」で伝送するため、音質劣化の懸念がある。

 一応、Bluetooth用の高音質コーデックというのもある。最大48kHz/24bitで伝送できる「apt-x HD」や、ソニーの「LDAC」は最大96kHz/24bitの伝送にも対応するが、それらに対応した機器はまだ少ないというのが現状。ほとんどのBluetooth機器ではCD品質の音質となる。

 本特集では、スマホでもハイレゾを含めた音源を高音質で再生することを主目的としているので、せっかくハイレゾ音源を再生しても伝送時にCD品質になってしまうのはあまり面白くない。そこで、候補となるのが、ポタアン(ポータブルヘッドホンアンプ)を使った再生だ。

 ポタアンは、もともとは携帯オーディオプレーヤーの出力では十分に実力を発揮できないハイインピーダンスのヘッドフォンを鳴らしたり、音量的には十分でもより高音質な再生を楽しみたい人が使うためのアイテム。

 今やポタアンもD/Aコンバーターを内蔵することが一般的になっており、スマホでデジタル接続することで、ハイレゾ音源をそのままの品質で再生することが可能になっている。

 こうしたデジタル接続が可能なポタアンを使うと、組み合わせたヘッドフォンの実力次第では、かなりのレベルの高音質がスマホで楽しめるようになる。ハイレゾ音源の再生をしたり、音質にこだわりたいというならば、ポタアンの追加は欠かせないだろう。

 スピーカー出力する場合は、ポタアンのライン出力や光デジタル出力などをスピーカー側に接続すればいい。なお、第1回で紹介した機器の場合、JVCケンウッドの2モデルはオーディオ入力または光デジタル入力を備えるが、CAS-1はそれらがないので接続できない。Bluetoothでの再生となる。

iPhone 7/7 Plusで充電しながら使えるポタアン

iPhone 7とほぼ同サイズのボディーで、革のカバーを備えたデザインもユニークなオッポの「HA-2 SE」。DACチップに最新鋭のESS ES9028Q2Mを採用するなど、音質の点でも大幅にグレードアップしている

iPhone 7とほぼ同サイズのボディーで、革のカバーを備えたデザインもユニークなオッポの「HA-2 SE」。DACチップに最新鋭のESS ES9028Q2Mを採用するなど、音質の点でも大幅にグレードアップしている

 iPhone 7/7 Plusを使っている人の場合、ポタアンを組み合わせると音楽再生中は充電ができないことを心配する人もいるだろう。

 現状でiOS端末とデジタル接続ができるポタアンはほとんどが充電機能を持っていないので、音楽再生中に充電はできない。

 しかし、オッポの「HA-2 SE」(実売価格 4万3000円前後)はデジタル接続と同時に充電する機能を備えている。iOS 10のリリース直後は充電機能に起因して音楽再生が正常に行なえなくなる不具合が生じていたが、最新版にアップデートすることが不具合が改善され、今では何の問題もなく、使用できる。

 HA-2 SEのような、音楽再生と充電を同時に行なえるタイプのポタアンは今後はますます増えてくると思うので、いずれ音楽再生中の充電の問題は解決されるだろう。

 これからポタアンを購入する場合、スマホへの充電機能は要チェックのものになるはず。

Androidスマホとポタアンの組み合わせは
端末により可否が異なる

 一方、Andoridスマホの場合は、ハイレゾ音源に対応したモデルも数多く発売されている。プリインストールの音楽再生ソフトでハイレゾ再生でき、対応ヘッドフォンと接続すればハイレゾ品質のサウンドを楽しめる。

 反面、Androidスマホとデジタル接続できるポタアンというと、ちょっと説明がややこしい。現実にAndroid端末とデジタル接続が可能なポタアンもあるのだが、Android端末はメーカーによって仕様が異なるため、機器によってデジタル接続ができたり、できなかったりということになってしまう。

 デジタル接続ができるモデルでも、出力されるデジタル信号が48kHz/16bitに制限されているものが多い。

 ポタアンがなくてもハイレゾ再生できるのはありがたいが、組み合わせができるポタアンが少ないということになる。ポタアンによる音質的なグレードアップを考えている人はちょっと物足りないかもしれない。

PCなしでCDをリッピング!

「CDレコ Wi-Fi」。見た目はコンパクトなCDドライブだが、Wi-Fiを内蔵しており、LAN経由でスマホにCDのデータを転送できる

「CDレコ Wi-Fi」。見た目はコンパクトなCDドライブだが、Wi-Fiを内蔵しており、LAN経由でスマホにCDのデータを転送できる

 アイ・オー・データ機器から発売されているWi-Fi対応のCDドライブ「CDレコ Wi-Fi(CDRI-W24AI)」(実売価格 1万円前後)は、CDドライブ、スマホを無線LANに接続し、専用アプルでCDドライブをコントロールすることでリッピングしたCD音源をスマホのメモリーに保存できる製品。

 リッピングしたCDのデータは、スマホのメモリーに保存できるほか、同じLAN内に接続されたNASへ保存することもできる。

 大量にCDを所有している人はNASに音源を保存し、よく聴くものだけをスマホのメモリーに保存するようにするといいだろう。

 すでにPCで楽曲管理をしているならば、無理にスマホ中心に環境に移行する必要はないが、今やCDリッピングなどもPCレスで行なえるようになっている。スマホおよびスマホ周辺機器の進化には目を見張るものがある。

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