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最新パーツ性能チェック 第196回

本日7/19発売のNVIDIA新ミドルクラスをレビュー

新ミドルレンジ「GeForce GTX 1060」ベンチマーク VR元年に相応しいお手頃&ハイパワーGPUなのか?

2016年07月19日 22時00分更新

文● 加藤勝明 編集●ジサトラアキラ

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DirectX 12、Vulkan対応ゲームでの性能は?

 DirectX 12対応ゲーム「Rise of the Tomb Raider」でもテストしてみよう。画質はプリセットの“最高”にアンチエイリアス“FXAA”設定。内蔵ベンチマークモードにおける“地熱谷”のフレームレートを比較する。

↑「Rise of the Tomb Raider」1920×1080ドットのフレームレート

↑「Rise of the Tomb Raider」2560×1440ドットのフレームレート

↑「Rise of the Tomb Raider」3840×2160ドットのフレームレート

 このゲームに限っては解像度がフルHDとWQHDではGTX 980を上回っているが、これはDirectX 12モードではVRAMを多量に(7GB程度)消費する設計のため、VRAMが4GBしかないGTX 980は力が出しきれない。解像度が高くなるとGTX 1060でもVRAM不足によるペナルティーが強くなり、4KではGPUの地力に勝るGTX 980が勝つ、というからくりになっているようだ。このゲームにかぎらずVRAMを消費しやすい画質向上系Modを多量に入れたい人はGTX 1060のほうが幸せになれるだろう。

 お次は「DOOM」を使って検証するが、このゲームは7月12日のアップデートで“Vulkan”APIを使った描画に対応した。Vulkanについては説明を省略するが、よりハードウェアに近いレベルで制御することを目的とした低レベルAPIで、ルーツをたどればAMDのMantleに行き当たる。

 そこでオリジナルのOpen GLとVulkanでどの程度性能が違うかをざっくりと比較してみた。テスト実施時期と手法が違うので、あくまで参考として見て頂きたい。

 テストはマップ「ファウンドリー」中の一定のコースを移動する際(90秒)のフレームレートを計測した。OpenGLでは「Fraps」、Vulkanでは「PresentMon64」を利用している。画質はプリセットの“ウルトラ”に異方性フィルタリング“16x”を追加して実施している。

↑「DOOM(OpenGL版)」1920×1080ドットのフレームレート

↑「DOOM(OpenGL版)」2560×1440ドットのフレームレート

↑「DOOM(OpenGL版)」3840×2160ドットのフレームレート

↑「DOOM(Vulkan版)」1920×1080ドットのフレームレート

↑「DOOM(Vulkan版)」2560×1440ドットのフレームレート

↑「DOOM(Vulkan版)」3840×2160ドットのフレームレート

 まずGeForceファミリーの中だけで見るなら、GPUの序列はこれまでと同じGTX 980と970の間だが、GTX 1060のドライバーがβ版なためかDOOMでの描画性能はGTX 970寄りとなった。それでもWQHDまでなら快適なゲームが楽しめるだろう。フルHDならGTX 970でも平均120fpsを超えるが、GTX 1060には高フレームレート時のティアリングを防ぐ「FastSync」があるため、同じフレームレートでもGTX 1060の方が快適だ。

 ただVulkan環境ではライバルRX 480が恐ろしい伸びを見せた。RX 480レビュー記事の時でも“ゲームによってはOC版GTX 980に手がかかる”性能を見せていたが、Async Shader等Radeon特有の機能をフルに使ったゲームだとRX 480は化けることも確認できた。

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