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ソフトバンク・テクノロジーとマイファームが合弁会社を設立

休眠農地を土地やマンションのように利用・取得可能になる未来

2016年05月27日 20時15分更新

文● 吉田ヒロ

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 ソフトバンク・テクノロジー(SBT)とマイファームは5月25日、農地情報の利活用サービスの提供を目的とした合弁会社の設立に関する合弁契約書を締結した。

 SBTは、都道府県から農地を検索できるサービス「全国農地ナビ」を開発した実績がある企業。一方のマイファームは、120カ所の体験農園を展開する農業ベンチャーだ。合弁会社では、SBTが農地検索サイトのプラットフォーム開発を担当、マイファームが営業・農地の斡旋にかかわる業務などの整備をそれぞれ担当する。これにより、インターネットを利用した農地情報の利活用、農地の斡旋およびこれに付帯・関連する業務をサービスとして提供していくとのこと。2019年度までに、合弁会社として累計3億円以上の売上を目指す。

SBTが開発した「全国農地ナビ」

マイファームが手がける体験農園

 さらに、アグリ・インフォマティクス農業を実現・支援するために、土壌の温度センサーやドローンに搭載したセンサーデータを集積し、機械学習などを用いて IoTサービスとして提供するなどの検討も進め、農地流通の活発化と大規模農地における農業の生産性と品質の向上に貢献したいとしている。

合弁会社での事業イメージ

 現在、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)などの貿易自由化の流れや少子高齢化などにより、従来の家族経営的な農業は難しくなっている。国策としても、「農業の成長産業化」が政策の大きな柱となっており、その一環として農地法の改正の中で農地基本台帳を「農地台帳」と改称して公表項目が定められた。インターネットでの公表も義務化されたことで、農地台帳の公開項目を地図上で確認可能な「全国農地ナビ」の開発が可能になったという経緯もある。

農業法人や新規就農者などと休眠農地の橋渡しを担う

 このような変化を受けて両社は、農業に興味のある農業法人や新規就農者などが、住宅などの不動産のように休眠農地を検索し、利用や取得ができるような仕組みを作ってきたい意向だ。農地検索だけでなく、コンサルティング、各種手続き代行までをワンストップで提供することを目指している。

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