Android 6.0(開発コード名Marshmallow)アップデートでは「Now On Tap」など新機能の追加が大きく取り上げられがちだが、実はスマホのセキュリティーや通信機能、通知関連の設定についてさざままな変更が加えられている。すぐに活用したい新機能について詳しく見ていこう。
【強化点】6.0でコピペ作業やSNS共有が使いやすく
まず、多くのユーザーがよく使うコピペやスクリーンショット、TwitterやLINEへのリンク共有などでよく使われるインテント機能だ。新機能が追加されたわけではないが、細かい修正で使い勝手が大きく改善された。
文章編集でよく使うコピー&ペーストは、選択した文字列などの近くに文字表示の操作メニューが表示されるようになった。これにより、PCやiOS機器とほぼ同じ間隔で操作できる。Android 5.Xまでの標準UIでは、画面上部に表示される意味のわかりづらいアイコンを使う必要があった。
文章や画像をSNSで共有したり、ほかのアプリでの画像編集やアップロードに使うインテントの画面も改善されている。これまではリスト表示で目的のアプリを探しにくかったが、アイコンメニューに変更されアプリを探しやすくなっている。
スクリーンショットは、撮影後に通知画面で画像の削除もできるようになった。画面の撮影をミスした際に、いちいち画像表示アプリを起動して削除する手間を削減できる。
【新機能】LINEやFacebookの連絡先送信を防ぐ! アプリの権限管理
ここからは、Android 6.0ならではの新機能について紹介していく。まずはアプリの権限管理だ。6.0の新機能の中ではもっとも重要ともいえる強化点だ。
スマホ利用で気をつけたいのが、電話帳や位置情報といったプライベートな情報の流出だ。アプリをインストールする際、スマホのどの機能や情報にアクセスできるのか権限情報が表示される。だが、一部の怪しいアプリは明らかに不必要でも連絡先などの情報を求めてくる。また、LINEやFacebookなどのSNSアプリは友人の自動登録や通知を目的に電話帳の情報を利用しようとする。SNSの利用を一部の友人にしか知らせたくない場合は、電話帳へのアクセスを防ぎたいところだ。
Android 6.0では、インストール後のアプリが連絡先や位置情報へアクセスできないよう、強制的にアプリの権限をオフにする機能が追加された。
たとえば、LINEアプリをインストール直後に「設定」→「アプリ」→「LINE」→「アプリの権限」から連絡先の権限をオフにすると、LINEアプリが「友だち自動追加」などで連絡先の情報を利用しようとしても機能しなくなる。
アプリの権限設定はアプリごとの設定だけでなく、アクセス権限からの逆引き設定も可能だ。たとえば、連絡先へのアクセス権限を利用するアプリを一覧表示し、アプリごとに権限のオン・オフが設定できる。
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