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MARKETING 今日からできる!実践Instagramマーケティング入門 ― 第5回

事例に学ぶ、インスタキャンペーン成功の5ステップ

2016年03月24日 10時00分更新

田中千晶/アント

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国内の先進企業や外資系企業の日本法人を中心に、Instagramを活用したキャンペーンを実施する企業が増えてきました。Instagramはハッシュタグを使うことからユーザー参加型のキャンペーンに強く、写真や動画によるコミュニケーションが若年層を中心に根付いていることや、手軽に参加できるキャンペーンを実施しやすいことから、人気を集めています。

「今日からできる!実践Instagramマーケティング入門」第5回では、Instagramを使ったキャンペーンについて、具体的な実施手順を紹介します。

キャンペーンの目標設定

Instagramに限らず、キャンペーンの企画では目標設定が重要です。キャンペーン全体のゴールを具体的な数値として定めておくことで、キャンペーンの成否を客観的に判断できます。

Instagramキャンペーンの一般的な指標としては、キャンペーン実施期間中におけるフォロワーの増加数、自社に関連したハッシュタグ付き投稿の増加数、Webサイトへの流入数などが挙げられます。キャンペーン実施期間中の途中経過を追えるように、ブレイクダウンしたKPIもあわせて設定しておくとよいでしょう。

目的KGI(キャンペーンゴール)KPI
認知拡大、ファン獲得フォロワーを10%増やす1日あたりフォロワーを5人増やす
情報拡散ブランド名のハッシュタグが付いた投稿を期間中に500件獲得するブランド名のハッシュタグが付いた投稿を期間中1日に50獲件得する

キャンペーンのパターンは大きく4つ

Instagramを使ったキャンペーンは、大きく次の4つのパターンに分類できます。

  1. 投稿エントリー型
  2. いいね!エントリー型
  3. アカウントタグ付けエントリー型
  4. フォローエントリー型

それぞれのパターンの概要について、実際の事例とともに紹介します。

1.投稿エントリー型

指定したハッシュタグをつけて写真を投稿することで、応募が完了するキャンペーン。もっともよく目にするパターンで、Instagramを使ったキャンペーンの定番です。

投稿エントリー型を成功させるには、参加者をバイラルに増やすためのアイデアが重要です。例えば、自社商品の利用シーン写真などの「お題」を出し、投稿に付いた「いいね!の総数」「コメントの総数」で当選者を決める、などの条件を設定します。

事例1:
亀田製菓「ハッピーターン ハッピーキャンパスフォトキャンペーン」

【キャンペーン概要】

亀田製菓のハッピーターンもしくはターン王子を写真に入れた、「ハッピーな写真」を撮る。ハッシュタグ「#ハッピーターン100袋ほしい」をつけて、応募ボタンからInstagramまたはTwitterに投稿すると、景品がもらえる。

このキャンペーンでは、参加者を学生に限定していることが特徴です。また、参加者が何度でも応募できるため、投稿数が大きく伸びました。

事例2:
BonLooK「FACE SHAPE DIAGNOSIS」

【キャンペーン概要】

カナダのアイウェアブランド「BonLook」のキャンペーン企画。「#bonlook」「#blfaceshape」のハッシュタグをつけて、自分の顔を正面から撮った写真を投稿する。

応募者の中から1名に対して商品をプレゼントするのがBonLookキャンペーンです。単に商品を提供するだけでなく、顔写真に似合うアイウェアのアドバイスも得られるのがユニークです。

2. いいね!エントリー型

公式アカウント上にある特定の写真にユーザーが「いいね!」するだけで応募が完了するキャンペーン。応募へのハードルがもっとも低く、企業側も手軽に実施できます。当選者は抽選で決定するのが一般的で、「いいね!」の増加によりリアクションの増加など、活性化が期待できます。

3. アカウントタグ付けエントリー型

特定の写真のコメント欄に、友人のアカウントをタグ付けすることで応募が完了するキャンペーン。Instagramではコメント欄に@付きでアカウント名を入力すると、相手のフィードにも投稿が表示されます。この特徴を利用して、投稿を拡散していくキャンペーン手法です。多くの場合、ごく短期間に実施されます。

事例3:
Drinkwel「Double Tap to Win」

【キャンペーン概要】

アメリカのオーガニックサプリメント企業「Drinkwel」のキャンペーン。投稿へ「いいね!」し、アカウント名をタグ付けすると応募できる。

Drinkwelのキャンペーンでは、2.の「いいね!エントリー型」と組み合わせ、アカウントの活性化と拡散を促進しています。

4. フォローエントリー型

ユーザーが企業アカウントをフォローすることで応募とみなす、シンプルなキャンペーン。リアル店舗に来たお客さまに告知するなどの手段で既存のファンをInstagramに集め、質の高いフォロワーの増加を狙います。国内でもよく見られるキャンペーン形態です。

キャンペーンを実施する際は、業種やターゲット、テーマに合わせて投稿した写真を「誰に」「どこで」見せるのかの設計も重要です。自社のInstagramアカウントの規模やKPI、KGIと照らし合わせながら、最適なキャンペーンのパターンを選びましょう。

キャンペーンを実施する7つのステップ

実際にInstagramキャンペーンを実施するときの流れを、7つのステップに分けて解説します。

Step 1 ゴール設定

「キャンペーンの目標」で説明した、キャンペーンのKGI/KPIを設定します。目指すゴールによって、採用するキャンペーンのパターンも変わるので、必ず最初に明確にしましょう。

Step 2 キャンペーンパターンの決定

前に挙げた4つのパターンの中から(あるいは組み合わせて)、ゴールにもっとも適したパターンを選びます。

Step 3 ハッシュタグの作成

キャンペーンで使用するハッシュタグを決めます。応募の条件として必要なだけでなく、応募者以外のInstagramユーザーにも露出するキーワードとなるので、シンプルかつオリジナルのハッシュタグを考案しましょう。「いいね!」応募型やフォロー応募型の場合は必要ありませんが、作成しておくとアカウントの拡散力の強化にもつながります。

例えば亀田製菓の事例では、「#ハッピーターン100袋ほしい」というユニークなハッシュタグが目を引いていました。ただし、文字の間に記号やスペースを入れるとハッシュタグが切れてしまうので、作成時に気をつけましょう。

Step 4 キャンペーンフォトの作成

キャンペーンを告知するため、キャンペーンに関する情報をまとめたInstagramサイズの画像(キャンペーンフォト)を作成し、キャンペーン開始とともに公式アカウントへ投稿します。細かい情報はコメント欄に載せればいいので、キャンペーンフォトにはユーザーが応募したくなる情報に絞って訴求しましょう。

キャンペーンフォトに入れたい情報例

  • わかりやすいキャッチコピー
  • 商品のイメージ画像など、特典が伝わる写真
  • 応募方法、特典、キャンペーンの期間などに関する情報

前に紹介したBonLookのキャンペーンフォトです。キャンペーンの概要がシンプルに伝わる良い作品です。

Step 5 プロモーション

TwitterやFacebook、Tumblrなど、Instagram外のSNSを利用し、キャンペーンを告知します。SNSだけでなく、オウンドメディアで発信する、インフルエンサーを巻き込んで拡散してもらう、などの手法があります。

プロモーション例

  • TwitterやFacebookなどのSNSで告知
  • ブログや自社サイト内キャンペーンバナーを設置
  • プレスリリースやDMなど外部メディアで告知

大塚製薬が発売している炭酸飲料「MATCH」のInstagramキャンペーンでは、自社WebサイトやTwitterを使って広くユーザーに告知しています。

Step 6 効果測定

キャンペーン期間中は、Step 1で設定したKPIをモニタリングします。「pophash.info」や「Wishpond」など、サードパーティ製のSNS分析ツールを使うと、トラフィックや応募者数、コンバージョン数など、多くのユーザー動向を測定できます。

なお、Instagramは公式の分析ツールを開発中と発表しており、今後、「インプレッション」「リーチ」「エンゲージメント」の3つが計測できるようになる見込みです。

http://blog.business.instagram.com/post/95314562151/businesstools

Step 7 フォローアップ

キャンペーン終了後は、フォローアップの意を込めてユーザーとのコミュニケーションをはかりましょう。応募者の大多数である、キャンペーンに外れたユーザーに、次回のキャンペーンに参加してもらいやすくなります。

フォローアップ例

  • Instagram、または他のSNSで当選者の投稿をシェア
  • 選考風景など、キャンペーンに関連する社内の一面を投稿
  • 次回キャンペーンの予告

キャンペーン成功のポイント

Instagramキャンペーンは、フォロー、投稿、タグ付けなどで参加できる「参加ハードルの低さ」が特徴です。気軽に使用でき、世界観を共有できるInstagramの特性を活かして、ファンの興味関心を掴んだキャンペーンでいかにユーザーに「参加してもらい」「情報を拡散してもらえるか」が成功のカギです。

Instagramの特性を生かしながら、同時にブランドへのロイアリティを生み出せる設計を意識して、キャンペーンを実施しましょう。

著者:田中千晶(たなか・ちあき)

著者写真

ワンストップで企画・制作を展開しているアントで、2009年の大学1回生から新規開拓事業に携わり、1年半で大手アパレルメーカー、大手スーパーマーケット、大手化粧品メーカーなど50社を開拓。企業規模を問わず、ソーシャルメディア支援やWebプロモーションを担当し、根本的な課題解決につながるコンテンツ作成支援が高い評価を得ている。全国各地でセミナーも勢力的に行なっているほか、技術評論社での連載など執筆活動も進める。

セミナー講演実績:http://www.unt-ad.jp/report
連載:http://gihyo.jp/design/serial/01/imadokipromotion/0001
blog:http://unt-ad.jp/blog/
公式サイト:http://unt-ad.jp/

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