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前田知洋の“マジックとスペックのある人生” ― 第10回

iTunes派、Amazon派、それとも劇場派?映画鑑賞のスペック

2015年12月22日 17時00分更新

文● 前田知洋

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 新作の『スターウォーズ』や007シリーズ『スペクター』が続々と公開されるなど、いま映画業界がホットです。筆者は、夜の仕事が多いフリーランス。そんな理由から、自宅に戻ってからのアミューズメントは映画鑑賞が多いです。年に400作品くらい観ていた時期もありました。ゲームなどにハマっていたこともありましたが、うっかり徹夜になっちゃうので自粛に…(笑)

 昔はレンタルビデオショップに通ったり、DVDやBlue-rayを利用していました。最近はすっかりダウンロードで購入/レンタルがほとんど。たまに劇場で鑑賞しています。

定番になりつつあるダウンロード購入/レンタル

 2003年からアップルが提供開始したiTunes Store。日本では、2011年よりStoreでの映画配信が始まっています。料金は、購入で900~2500円、レンタルで100円~700円ほど。レンタルの場合は、再生を開始まで30日、再生してからは48時間の視聴期間があります。

 視聴者によるレビューが意外に便利。いわゆるハズレ映画を避けられるのも、筆者がiTunes Storeを好んで利用する理由の一つです。

 一方、後塵のAmazon。参入時、プライム会員は映画と海外ドラマが観られると話題になりました。しかし、MacやAndroid端末ではHD画質を見られないことや、無料の映画も少なめ。これは、米国のプライム会員よりも会費が安いこともあるのでしょう。残念ながら、筆者は、他の配信会社より早く、新作の先行購入/レンタルのときに、たまに利用する程度です。プライム会員への無料配信を除けば、購入/レンタル料金はその他のサービスとほぼ同様です。

iTunes Storeでは、再生すると48時間のレンタル期間が始まる。

劇場も頑張ってる

 日本の映画鑑賞への筆者のイメージは「チケットが高い!」。僕がアメリカにいた頃は、ハリウッドの劇場でも、昼は$5(600円)ほどで見られました。そのかわり、夜の上演は高いです。劇場ごとに料金が違っていたのも日本の映画界とは違うところ。古くてボロい劇場は、料金が安めです(笑)。それでも、有名なチャイニーズ・シアターとかエジプシアン・シアターなど、内装や外装もエキゾチック!学校をサボって、よく行ってました。

 オンラインが便利とはいっても、やはり映画の醍醐味は劇場での鑑賞。昨夜も007シリーズの最新作『スペクター』を鑑賞してきました。あの定番のテーマソングは劇場のスピーカー、サラウンドで聴きたかったのが、その理由です。

 劇場側もビデオ鑑賞に対抗して、いろいろなサービスを提供しています。映画の日やレディスデーは有名ですが、「1800円でポップコーンと飲み物付きのチケット」だったり、「夫婦でどちらかが50歳以上なら、ペアで2200円(ひとり1100円)」なども開始。オンラインで直前に席を指定して、窓口に並ばないでチケットを受け取るシステムも意外に便利です。筆者が行った、横浜みなとみらいの劇場では、併設するショッピングモールの駐車場が平日6時間無料(2015年12月時)だったのも、お得感があります。

 本編の上演前にスクリーンに「結婚してください!」とか「〇〇さん、お誕生日おめでとう!」などのメッセージを流せるサービスも開始されました。筆者だったら「あなたの選んだトランプは、ハートの3です」なんてメッセージをスクリーンに映しちゃうかもしれません…(笑)。

映画配信、これからの課題、8K化、高輝度、60fps

 映画業界も劇場に足を運ばせようと、アトラクション型の4DX(シートが動いたり、香りがする)の導入などにも熱心です。しかし、ネットダウンロードに対抗するには、あともう一歩かと…。

 現在、放送などがHD画質から4K化に向けて頑張っています。しかし、放送設備の電波帯域の都合や大容量録画媒体などを含め、先は長そう。

 現在の劇場でスクリーンに映し出される映像の解像度は実質2K~4Kほど(35mmフィルムの場合)。フィルムのように物理的に劇場に搬入されるデータを想定すれば、高解像度化は、テレビインフラの変更に比べて容易なはず。実際、アメリカでは一部の劇場で8K(IMAX 8K)などの高解像度放映が人気を集めています。

 もう一つの課題は輝度。バックライトがあるテレビモニターと違い、スクリーンに投射する現在の劇場システムの輝度には限界があります。特に3D映像の場合は、メガネを装着することで光量が半減。「想像していたより、画面が暗かった」なんて印象を持っている方も多いのではないでしょうか。大胆に言うと、同じ2Kや4Kなら、テレビの方が綺麗に見えるんですよね。

 最後は、60fps(フレームレート。1秒間に60フレームの画像で構成される)化です。噂では、映画『アバター』の監督だったジェームス・キャメロンが、60fpsでの映画製作に意欲的だそう。見た目はライブとほぼ変わらないともいわれています。

前田知洋(まえだ ともひろ)

 東京電機大学卒。卒業論文は人工知能(エキスパートシステム)。少人数の観客に対して至近距離で演じる“クロースアップ・マジシャン”の一人者。プライムタイムの特別番組をはじめ、100以上のテレビ番組やTVCMに出演。LVMH(モエ ヘネシー・ルイヴィトン)グループ企業から、ブランド・アンバサダーに任命されたほか、歴代の総理大臣をはじめ、各国大使、財界人にマジックを披露。海外での出演も多く、英国チャールズ皇太子もメンバーである The Magic Circle Londonのゴールドスターメンバー。

 著書に『知的な距離感』(かんき出版)、『人を動かす秘密のことば』(日本実業出版社)、『芸術を創る脳』(共著、東京大学出版会)、『新入社員に贈る一冊』(共著、日本経団連出版)ほかがある。現在、ビジスパからメルマガ「なかマジ - Nakamagi 3.0 -」、「Magical Marketing - ソシアルスキル養成講座 -」を配信中。

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