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装着感は抜群

スペック全部盛り! ワイヤレスでNC機能のDENONヘッドフォンを試す

2015年05月30日 12時00分更新

文● 四本淑三、写真●篠原孝志(パシャ)

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Bluetooth接続は動画を観るのに最適

 もっとも帯域バランスが取れていると思われるのは、有線接続でノイズキャンセルをオンにした場合です。これは他社のノイズキャンセリングヘッドフォンと比較しても、納得できる音質です。私は、騒音の有無とは関係なく、このヘッドフォンで音楽を楽しむなら、この状態で使いたいと思いました。

 一番音がよくないのは有線接続でノイズキャンセルをオフにした場合です。これはバッテリーが切れた際のエマージェンシーモードでしょう。高域がまったくなくなり、中低域の信号だけが再生されているような状態で、音楽の再生にはまったく向きません。

 このヘッドフォンが想定している主たる使用状況は、おそらくBluetooth接続時のはずですから、ここで音質の評価をしなければならないのでしょう。

 Bluetooth接続時には、ノイズキャンセル・オフの方が若干中低域の特性が良いように感じますが、オンでもそれほど変わりません。しかし、そもそもBluetooth接続時の音が芳しくありません。

Bluetooth接続のオン/オフもヘッドフォン側で可能。再生/停止ボタンの長押しでBluetooth接続の解除と再接続ができる

 ハイ落ちも感じますが、それはBluetoothの伝送による劣化とは思えません。というのも問題は200~300Hzあたりの低域の音圧が高く、それが原因でほかの帯域をマスキングしてしまい、全体として、かなりこもった音に感じられることです。

 私は、Bluetooth接続は動画を楽しむモードとして使うのがいいだろうと感じました。先の低域の特性もあって、映画の効果音はかなりの迫力で伝わってきます。映像と音声のズレを抑える低遅延なコーデックが使えるメリットも生かせるのも動画でしょう。

 最後に、比べて選ぶなら何かということですが、Bluetooth+ノイズキャンセルというくくりで、今のところコンペチターと言えるのはソニーの「MDR-ZX770BN」くらいでしょうか。AH-GC20とは価格差が1万円ちょっとありますが、質感と装着快適性でDENON、音と価格のバランスでソニーということになるでしょう。

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