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長く安定して利用するためのNAS選びとは?

コスパと管理負荷が鍵?スモールビジネスで失敗しないNAS選び

2015年01月28日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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企業のデータ保存庫として重要度も高いNAS。しかし、重要なデータを保存するストレージなだけに、価格や機能だけで選ぶのは危険だ。ここでは長く安心して使えるNASを選ぶためのポイントを見ていこう。

スモールビジネスのNAS選びはエンタープライズと違う

 古今東西、NASの選び方は容量、性能、価格のバランスと相場が決まっている。必要な容量と利用するユーザー数などを勘案し、価格と見合わせていくという方法だ。だが、IT予算の規模が小さく、兼任管理者の多いスモールビジネスの場合、ストレージ選定のポイントは、必ずしもエンタープライズと同じではない。

IT予算の規模が小さく、兼任管理者の多いスモールビジネスの製品選びは一筋縄ではいかない

 スモールビジネスでNASを選定しようと、容量と価格で調べてみれば、候補はいくつかに絞られてくるはずだ。こうした選択候補のうち、長く使える製品を選ぶポイントはおもに「コストパフォーマンス」と「管理負荷」にある。

 まず「コストパフォーマンス」についてだが、同等スペックの製品の価格はもちろん同じ程度に収まるが、オプションに気をつけてもらいたい。たとえば、アンチウイルスの有無。重要なデータやバックアップがまとめて放り込まれるファイルサーバーにウイルスが感染した場合、その影響は大きい。しかし、サーバー向けのウイルス対策ソフトは概して高価になるし、Linuxベースの製品の場合、Windows OSのように容易にアンチウイルスを組み込めない。そのため、製品にアンチウイルスの機能を標準搭載している製品が望ましいと言える。

 また、NASの場合、汎用サーバーと異なり、メモリの増設なども容易に行なえないので、あらかじめある程度のメモリ量を搭載しているほうがよい。あとで増設する手間とコストを考えれば、最初から高速なCPUに見合ったスペックを備えておくのが重要というわけだ。

 ネットワークインターフェイスに関しても、1GbpsのクライアントPCが増えてきた今、NAS側も10Gbps化するのが望ましい。10Gbps Ethernet対応のスイッチやサーバーも低価格化しており、もはや「高嶺の花」ではない。その点、10Gbpsを標準搭載している製品を選択すべきであろう。

 コストパフォーマンスに関してまとめれば、やはりアンチウイルス、大容量メモリ、10GbEなど、すべて「標準搭載」が望ましいということだ。汎用サーバーではなく、導入の容易なNASを導入するからには、性能やセキュリティ面を最初から考慮した製品が望ましいというわけだ。

アンチウイルス、大容量メモリ、10GbEなどは標準搭載が望ましい

とにかく手間なしで動く、障害時に確実に戻せる

 もう1つ重要なのは「管理負荷の軽減」だ。スモールビジネスでは、専任ではないIT管理者が大半を占める。そのため、初期設定は外部の業者に委託するとしても、いったん動き始めたら、手間なしで運用できる製品でなければならない。最初に設定したら、故障するまで止まらずに運用できることが望ましいわけだ。

 また、障害が起こった場合も、現場で一時対応を行ない、担当者がすぐにリカバリできる製品が必要だ。企業の重要なデータが集まるNASの場合、通常はRAIDによってデータの保護が行なわれているが、ウイルス感染やセキュリティ侵害、あるいは操作ミスによるデータ削除などの事態を考えると、外部HDDのバックアップや別筐体へのレプリケーションも必須だ。とはいえ、日常的にNASを利用しているわけではない管理者が、障害時に迅速にリカバリ作業を行なうのは難しい。

 管理負荷の軽減についてまとめてみれば、非専任管理者でも使いやすいGUIやハードウェア障害対策、長期に渡るメーカーサポートなどが挙げられる。ITハードウェアの中で故障しやすい部品として挙げられるHDDを複数搭載するNASだけに、障害時のリカバリやサポート期間などを調べず、導入時の価格に目を奪われると、痛い目に遭うことになる。

スモールビジネス向けNASとしてネットギアをオススメする理由

 ネットギアのReadyNASは前述したコストパフォーマンスと管理負荷の軽減というポイントを確実に満たしていると言える。いくつかの記事で見たとおり、データ保護機能の充実ぶりやGUIの使いやすさに関してはすでに理解いただけているだろう。であれば、競合に比べたコストパフォーマンスや管理負荷という点はどうだろうか?

使いやすいGUIを備えたReadyNASでスナップショットを操作

 たとえば、ボックス型の4ドライブNASである「RN21243E」を競合ベンダーの同クラス製品と比べた場合、容量やCPUスペックは同等ながらメモリ容量が倍になっている。アンチウイルスを標準搭載しているのに対し、競合製品は有料オプションになる。

 次にラックマウント型の12ドライブNAS「RN422X124」を競合ベンダーの同クラス製品と比べた場合も、容量面やCPUスペックは共通ながら、やはりメモリ容量が2倍異なっているというのが大きい。さらにRN422X124は10Gbps(SFP+)×2を標準搭載しているため、導入した段階から10Gbpsレディというわけだ。

 そして両モデルで共通しているのは、やはり保証期間の長さだ。多くのベンダーが3年なのに対して、ネットギアの場合は5年保証となっている。HDDの寿命に関しては諸説あるものの、3年目を過ぎると消耗による故障が突然増えるという統計もあり、実は標準で5年保証というのはかなりありがたい内容と言える。

 NASの導入を検討しているのであれば、ぜひ選択肢に加えておきたい。

(提供:ネットギア)

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