PCとしての生産性の高さと、タブレット並みの持ち運びやすさ
Core M搭載の「LaVie U」は次世代の2-in-1 Ultrabookだ!
2015年01月14日 08時20分更新
次に、「LaVie U」のベンチマーク結果を紹介する。試用したのはCore M-5Y71(1.20GHz)搭載の「LU550/TSS」だ。なおモデルや利用環境に応じてベンチマーク結果が変化することもある点を、あらかじめご了承いただきたい。
Windows 8.1の快適さを表わす「Windowsシステム評価ツール(WinSAT.exe)」の結果(Windowsエクスペリエンスインデックス)は以下の表のとおり。グラフィックス関連のスコアが低いが、通常利用にはそれほど影響はないので気にする必要はない。総合的に見るとスコアはピュアタブレットよりも高く、クラムシェル型のUltrabookに引けをとらない結果だ。レビューにあたって実際にWindows 8.1を使ってみたが、動作は軽快でストレスを感じる場面はなかった。
試用機の「Windowsシステム評価ツール」の結果 | |
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CpuScore(プロセッサー) | 7.1 |
MemoryScore(メモリー) | 5.9 |
GraphicsScore(グラフィックス) | 5.3 |
GamingScore(ゲーム用グラフィックス) | 5.1 |
DiskScore(プライマリハードディスク) | 8 |
CINEBENCHで「Core M」のパワーを測定
CPUの処理能力を計測する「CINEBENCH」を試してみたところ、さすがにそれほど高くはない結果となった。Core Mは、Core i3やPentiumほどではないが、AtomやCeleronよりもパワーはある、といったところだろうか。
「PCMark8バージョン2」では、ネット閲覧や写真編集など日常的な作業の性能を計測する「Home conventional 3.0」で「2030」、文書作成やビデオチャットなどビジネス関連の性能を計測する「Work conventional 2.0」で「2639」という結果となった。ちなみにAtom Z3795(1.6GHz)を搭載する「LaVie Tab W」でも同じテストを行なったところ、それぞれ「1096」と「1633」とスコアに大きな差がでている。
やはり、Core M搭載の「LaVie U」は、PCとしての性能に優れている。
「PCMark8バージョン2」によるCore MとAtomのパフォーマンス比較 | ||
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Home conventional 3.0 | Work conventional 2.0 | |
Core M-5Y71(1.20GHz) | 2030 | 2639 |
Atom Z3795(1.6GHz) | 1096 | 1633 |
注目すべき「Core M」の温度
上記の結果について、それぞれのCPU温度についても注目していただきたい。ベンチマーク結果の画面にあるグラフ「CPU Temperature」を見ると、Core M-5Y71(1.20GHz)搭載の「LaVie U」ではベンチマーク時の温度が50度前後を推移し、時には40度を下回っていることもある。一方、Atom Z3795(1.6GHz)搭載の「LaVie Tab W」では60度から70度に達していることがわかる。Core M-5Y71のほうがAtomより処理性能が高いにも関わらず、発熱が抑えられているのだ。
3D機能もベンチマーク
3D性能を計測する「3DMark」を試してみたところ、それほど高いスコアにはならなかった。確かにAtomやBay Trailを搭載したタブレットよりも優れた結果なのだが、インテルHDグラフィックス5300は旧世代のインテル HD グラフィックス4000系や5000系よりも高性能というわけではないようだ。
3Dゲーム系ベンチマークとして「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト Ver.1.00」をテストしてみたところ、解像度1280×720ドットの標準画質で「2850」の「やや重い」という評価だった。また、「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」でも同じ条件で試してみたところ、こちらは「2127」の「普通」という結果に。
ゲームによっては、画質や解像度を低めに調整することで問題なく遊べるだろう。もちろん、3D描画を伴わない2D主体のゲームやごくごく軽めの3Dゲームであれば問題い。
9時間16分駆動、丸1日使用でも問題なし
実際のバッテリー駆動時間を計測するために以下の条件でテストを行なったところ、開始から9時間16分で休止状態へ移行した。カタログ上の公称値である約8時間(LU550/TSSの場合)より、1時間以上長く駆動している。ほぼ丸1日使っても問題ない性能だ。さらに画面の輝度を下げたりネットを使わないときは無線LANをオフにするなどすれば、より長く駆動するに違いない。
バッテリー駆動時間テストの条件
- 電源プランを「省電力」に設定
- 無線LANとBluetoothをオンに設定
- ボリュームは50%に設定
- ディスプレーの明るさを40%に設定
- ディスプレーの輝度調整機能を無効化
- テストには「BBench」を使い、10秒ごとのキー入力と60秒ごとのWebアクセスを有効化
かなり優秀! ストレージのアクセス速度
「CrystalDiskMark」によるストレージのアクセス速度計測結果では、シーケンシャルリードで423.9MB/秒と優秀な結果が出ている。シーケンシャルライトについては124.2MB/秒とSSDとしてはやや低めではあるものの、Windows 8.1の快適さに大きく影響する「4K」スコアが高いので、ストレスなく利用できるだろう。
「タブレットではパワーが足りない」と思う人におすすめ
「LaVie U」は2-in-1タイプのUltrabookではあるものの、使い方としてはタブレットスタイルが主流となるだろう。キーボードを利用するのは、文書の作成や調べ物をする時が中心となるはずだ。
従来のデタッチャブル2-in-1デバイスはどちらかというとタブレットライクなスペックで、パワーの面で物足りなさがあった。だが「LaVie U」はタブレットとしても使える上に、PCとしての性能にも優れている。画像編集や大量のファイル管理などでもストレスなく使えるはずだ。PCとしての生産性の高さと、タブレット並みの持ち運びやすさを求める人にこそ「LaVie U」をおすすめしたい。