無線LANを利用したウェブ閲覧で9時間23分駆動!
「LaVie Z」のバッテリー駆動時間計測にあたり、まずはWindows 8.1の設定を以下のように変更した。電源プランとディスプレーの明るさ以外は、購入直後の標準設定とほぼ同じはずだ。システムに関する設定変更は行なっていない。
- 電源プランを「省電力」に
- ボリュームを50%に
- ディスプレーの明るさを40%に
- 無線LANはオン、Bluetoothはオフ
駆動時間の計測には「BBench」を使用した。10秒ごとのキー入力と60秒ごとのWebアクセスを有効にすることで、常にネットを閲覧している状態を再現する。
フル充電の状態からテストを開始したところ、スタートから9時間23分でバッテリー残量が5%となり休止状態へ移行した。無線LANを利用した現実的な運用でこれだけ持てば十分だ。画面の明るさをさらに落としたり、ネットを閲覧しないときに無線LANをオフにすることで、バッテリー駆動時間はさらに伸びる。朝までに充電を完了させておけば、1日はバッテリー切れで困ることはないはずだ。
なお、前モデル「LaVie Z LZ650/NS」で同じテストを行なった結果は8時間37分だった。新モデル「LaVie Z LZ650/SS」と前モデルの違いはCPUがCore i5-4200U(1.60GHz)からHaswell RefreshことCore i5-4210U(1.70GHz)に変わった点と、OSがWindows 8.1からWindows 8.1 Updateに変わった点。ハードウェア的な違いはそれほどないため、ソフトウェア的な改善で省電力性能が向上したと思われる。
ユーティリティーを活用してバッテリーを効果的に使う
前掲のグラフを見ると、バッテリー残量が10%に達したところで電力消費量が抑えられていることがわかる。これは電源プランが自動的に省電力効果の高いモードに切り替わったためだ。「LaVie Z」では通常の電源プランとは別に、消費電力を抑える「ECOモード」が用意されている。ECOボタンを押せば電源プランを瞬時に切り替えられるほか、バッテリー残量に応じてECOモードへ自動で切り替えられる。
ECOモードの詳細設定では、ディスプレーの明るさやスリープ状態への移行タイミングなどを細かく設定することができる。また時間帯やバッテリー残量に応じた自動切り替え設定にも対応。利用スタイルに応じてカスタマイズし、消費電力の節約に努めたい。
ノートを長期間使い続ける上で特に注意したいのが、バッテリー劣化に伴う容量の低下だ。バッテリーに使われているリチウムイオン電池は、過充電(満充電の状態で電源に接続し続けること)や過放電(バッテリー残量0%の状態で放置し続けること)を繰り返すと劣化が進行し、駆動時間が短くなってしまうことがある。そこで「LaVie Z」に標準で収録されている「バッテリ・リフレッシュ&診断ツール」を利用したい。
リフレッシュすると放電と充電が繰り返し行なわれ、調子の悪くなったバッテリーを正常な状態に戻せる。リフレッシュには時間がかかるものの、バッテリーを長持ちさせるためにも3ヵ月に1度は行なっておきたい。リフレッシュ後はバッテリーが診断され、著しく劣化していると警告が表示される。バッテリーがすぐになくなってしまうようなら、試してみるといいだろう。
「充電モードの設定」から充電容量を8割、あるいは5割に設定することで、バッテリーの劣化を抑えることもできる。フル充電時に比べると駆動時間は短くなってしまうが、バッテリーを長持ちさせるためにもぜひ利用したい。
タッチ対応Ultrabookとしてはトップクラスのモバイル性能
今回は「LaVie Z」の現実的なバッテリー駆動時間を計測したが、9時間23分という結果は標準的な利用なら十分なスタミナだ。タッチ対応の13.3型Ultrabookとしてはかなり高めの性能を持っている。約964gと重量も軽いため、持ち運びにも適している。モバイル用のUltrabookを検討するなら、「LaVie Z」は有力な候補のひとつとなるに違いない。