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セブン&アイがニッセン買収、リアルとネットの相乗効果

2013年12月03日 05時52分更新

加藤 宏之(HEW)/アスキークラウド

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 セブンイレブンやイトーヨーカドーをはじめ一大流通グループを形成するセブン&アイ・ホールディングス(セブン&アイ)。2日の発表によると、100%子会社のセブン&アイ・ネットメディアが株式公開買い付け(TOB)と第三者割当増資を通じて、ニッセンホールディングス(ニッセン)を子会社化。セブン&アイがニッセンを買収する。

 ニッセンはカタログ通販事業で成長してきたが、新たに市場が拡大しつつあるネット通販へも事業を広げると、売上高はネット通販がカタログ通販を上回るようになった。2012年12月期決算の売上高では、ネット通販が672億円であるのに対してカタログ通販は575億円と約100億円ほど開きがあり、13年12月期の計画ではその差が約200億円近くへと倍増すると見込んでいた。また、ネット通販の事業規模の拡大とあいまって、ニッセンの利用者数は13年に入って3000万人を超えている。セブン&アイの商品をニッセンの通販でも取り扱うようになれば、利用者数と売上の増加が期待できるだろう。

 一方のセブン&アイは、セブンイレブンだけでも国内で1万6000近くの店舗を持つ(13年11月末現在)。ECサイトの「セブンネットショッピング」を開設してネット通販事業にも参入しているが、今回の買収により、ニッセンが持つネット通販のノウハウを活かせるのは大きな魅力だ。また、通販商品の受取を全国各店舗の店頭で行えるようにすれば、ニッセンの抱える3000万人を超える通販顧客を実店舗に導くことができ、売上アップに結び付けられることも可能だ。

 アスキークラウド2014年1月号(11月22日発売)では「対アマゾン 流通本土決戦」と題した特集記事をはじめ、ECサイトと実店舗を広く巻き込んだ流通ビジネスをまとめているが、今回のセブン&アイによるニッセン買収は、実店舗とECサイトの強みを互いに活かしあう事例として注目される。

ニッセンのコマース事業の売上高推移(2012年12月期決算資料)

ニッセンのコマース事業の売上高推移(2012年12月期決算資料)

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■セブン&アイ・ホールディングス

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