MMD研究所が7日に公開した、モバイル3キャリアのユーザーを対象にした「携帯キャリアに関する意識調査」の結果は、これからのスマホ選びに役立ちそうだ。
調査結果によれば、「携帯キャリア選択時に重視した点」で最も多かった回答は「月額料金が安い」(48.5%)で、次いで「通信が安定している」(37.3%)、「通話エリアが広い」(33.7%)、「通信エリアが広い」(29.0%)、「通信速度が速い」(27.5%)と続く。トップの「月額料金」以下の5位まではネットワーク通信に関する項目が占めた。
その一方、ネットワーク通信に関して、「特に不満に感じることはない」と答えたのは32.1%で、残りの約7割のユーザーは、「通信速度の遅さ」(38.9%)や、「パケ詰まり」(29.0%)、「通信障害などのトラブル」(23.0%)などに不満を感じている。
ネットワーク通信を重視してキャリアを選択したはずが、実際に利用してみると、当初思い描いていた環境とは違っていた、というところか。確かに、通信速度やパケ詰まりなどの状況は実際に利用してみなければ分からないことが多い。その背景には、ユーザーがキャリアを選ぶ際の参考材料としたであろう宣伝文句やブランドイメージと、現実とのギャップが生じていることも透けて見える。
キャリア別にみてみると、ネットワーク通信に関して不満を感じている割合は、ドコモ利用者が70.2%、au利用者が74.5%、ソフトバンク利用者が59.0%で、それぞれの項目別では「通信速度の遅さ」でドコモが44.3%、auが41.0%、ソフトバンクが31.5%。「パケ詰まり」ではドコモが31.8%、auが34.3%、ソフトバンクが21.0%。「通信障害などのトラブル」ではドコモが23.8%、auが29.0%、ソフトバンクが16.3%という結果だ。
一方で、「使用していて安心感がある」「信頼性がある」では、他キャリアに約10パーセント以上の差をつけながらドコモが1位という逆転現象も見られるが、このデータは、今後のキャリア選びのひとつの材料になるはずだ。