このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

Apple Geeks ― 第103回

iTunes Matchを待てない? 日本発の音楽配信サービスが本格化!

2013年02月02日 11時00分更新

文● 海上忍(@u_shinobuTELAS

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 本連載「Apple Geeks」は、Apple製ハードウェア/ソフトウェア、またこれらの中核をなすOS X/iOSに関する解説を、余すことなくお贈りする連載です(連載目次はこちら)。

 UNIX使い向けを始め、Apple関連テクノロジー情報を知りつくしたいユーザーに役立つ情報を提供します。

 Appleが昨年末に国内でのサービスインを予定していた「iTunes Match」。提携先との交渉に遅れが生じたか、はたまた想定外の事態が発生したか、年が明けて1ヵ月が経過したいまもサービスは開始されていない。公式発表はなく、その原因は推測するしかないが、版権絡みの問題は考えられそうだ。

日本でも昨年末にスタートする予定だった「iTunes Match」

 スタートの予兆はある(関連記事)。先日公開されたiOS 6.1の詳細文書には、「iTunes Matchに登録したメンバーは、iCloudから個別に曲をダウンロードできるようになりました」という記述があり、その日の到来が遠くはないことを感じさせる。

iOS 6.1アップデートにiTunes Matchの記述はあったものの、サービスが開始される気配はない

 だが、予定は予定、2月1日現在iTunes Matchが開始されていないことは事実。MacやiPhone/iPad、iPod touchの販売台数からすると、ユーザー予備軍は数百万人規模である可能性は高く、その需要を取り逃している。たった数ヵ月かもしれないが、その間に競合サービスが開始されるとどうなるか。

 そのような事態が、まさに現在進行形で起きている。開始された競合サービスとは、au/KDDIの「うたパス」であり、ソニーの「Music Unlimited」だ(関連記事1関連記事2)。いずれもiOSデバイスに対応、かつAAC/320kbpsというiTunes Plus(256kbps)を上回る音質を実現。年あたりの費用はiTunes Match(米国では年額24.99ドル)を超えるが、音楽との“新しい出会い”があるという点は、iTunes Matchにない魅力といえる。

 繰り返し説明されていることだが、iTunes Matchは“自分がすでに所有している”曲が場所を問わず楽しめるようになるサービス。入手ルートは問われないが、同じ曲と判定された場合にのみAAC/256kbpsの音源を入手できる。聴いたことがない曲/iTunesライブラリーにない曲は対象外で、自分が知らないアーティストや曲が聴き放題になることはない。iTunes Matchの場合、年会費は曲をどこでも楽しめるようにするためのベース料金的存在で、CDやダウンロードした曲の費用は別勘定になる点も押さえておきたい。

 各サービスに一長一短はあるものの、iTunes Matchのスタートが出遅れていることは確かだ。それに、定額サービスは一度加入してしまうと、それなりの動機がなければ乗り換えに踏み切れないもの。しかも、日本人アーティストの取り扱いは国内レーベルのほうが長けている。iOSデバイスを擁することの有利性はさておき、純粋に音楽配信サービスを考慮すれば、この先Appleには苦しい戦いが待ち受けているような気がしてならない。

うたパス App
価格無料 作者KDDI
バージョン1.0.4 ファイル容量7.6 MB
対応デバイス全機種 対応OSiOS 5.0以降
Music Unlimited App
価格無料 作者Sony Network Entertainment International
バージョン1.2.1 ファイル容量3.2 MB
対応デバイス全機種 対応OSiOS 4.3以降

前へ 1 2 次へ

この連載の記事

ASCII.jp RSS2.0 配信中