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松村太郎の「西海岸から見る"it"トレンド」 ― 第1回

おサイフなんて夢の話? iPhone 5にNFCが入らなかった理由

2012年10月03日 12時00分更新

文● 松村太郎(@taromatsumura

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今回からの新連載です。米国西海岸から、モバイルを主軸に動き始めた小文字のアイティー(it)をテーマに、そのトレンドを追いかけていこうと思います。もちろん時には東海岸に行ったり、日本に戻ったりもするかも知れませんが、ぜひ飛行機の機内誌をめくるような感覚で、お付き合いいただければと思います。

iPhone 5には、一部で予想されていた非接触ICチップ・NFCは導入されませんでした。それはなぜなのでしょうか?

西海岸のローカルルールが
世界のスタンダードになってきた

 筆者は昨年11月に米国カリフォルニア州、サンフランシスコから少し北に行った街、バークレーに引っ越してきました。カリフォルニア大学の本校であるバークレー校がある学問の街であり、米国版学生運動たるフリースピーチやヒッピーカルチャー、カリフォルニア料理の再定義などが行なわれた、文化あふれる街でもあります。

 カリフォルニアは、Apple、Google、Facebookなどのテクノロジーの巨人から、無数に生まれ続けているベンチャー企業まで、テクノロジービジネスのお膝元。たとえばAppleは地元のローカル企業として扱われています。最近では日本のテレビ局でもiPhoneの発表やiPhone行列を報じているようですが、Appleの発表や新製品の発売となれば、テクノロジー専門の解説者が出ずっぱりで視聴者の疑問に答える様子が報じられ、ローカルテレビ局ですら理解の深さや力の入れ方が全く違います。

我が家の前の風景。サンフランシスコ、ベイエリア特有の深い霧。朝の霧が午後まで長引くと、1日中気温が上がらない日もあります
サンフランシスコ市内はいろいろな新しいテクノロジーが試される場所でもあります。iPadから自分でコーヒーをオーダーできるカフェがあったり、Google Walletが普及していたり

 Facebook上場の際には、「会社と社員が収めることになる税金が、逼迫するカリフォルニア州の財政にどれだけ良い影響を与えるか?」といった切り口で伝えられ、日本でその時価総額に目を丸くするのとは違った視点に触れることもできます。また、AppleやGoogleがアプリのプライバシーの問題でカリフォルニア州と合意してできたローカルルールは、そっくりそのまま世界のユーザーのスタンダードになるのです。

 こうした、ローカルとグローバルが背中合わせになっているテクノロジーと接近した生活からの気づきをお伝えできるよう努めます。記念すべき第1回目となる今回のテーマは、「iPhone 5はなぜNFC非対応だったのか」ということです。

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