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ホスティングブランド「CPI」と並ぶ同社ブランドの主軸に

KDDIウェブ、SMB向けに安価で“超楽”な「CloudCore VPS」

2011年11月16日 06時00分更新

文● 金子拓郎/TECH.ASCII.jp

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11月15日、KDDIウェブコミュニケーションズはクラウドブランド「CloudCore」とその第1弾サービス「CloudCore VPS」、第2弾サービス「CloudCore Hybrid」を発表した。

「CloudCore」を発表するKDDIウェブコミュニケーションズ代表取締役社長の山瀬明宏氏。KDDIグループである以上エンタープライズ向けサービスも可能だがあえて行なわないと、SMB向けサービスであることを強調する

 CloudCoreは、ホスティングブランド「CPI」と並ぶ同社ブランドの主軸とする、クラウドサービスブランド。他の高額なクラウドサービス導入コストの負担が難しく、クラウドを使いこなせる技術者の確保が困難なSMBに向けたサービスを提供するとしている。

 同日よりサービス提供を開始したCloudCore VPSは、物理1コア、100GBディスク、2GBメモリの利用が可能なIaaS型クラウドサービス。KVMをベースに、自社で開発した完全仮想化環境を提供する。ネットワークは100Mbpsの共有回線で、データ転送量は無制限。IPv4のグローバルアドレスが1つ提供される。もちろん、root権限が利用可能で、24時間365日の有人監視も行なわれる。データ転送量は無制限で、2012年5月14日までのキャンペーン時には12カ月契約時に計1万1340円/1カ月換算945円で利用できる、低価格が特徴の1つだ。

「CloudCore VPS」の価格

 利用可能なOSはサービスイン時点ではCentOS 5.6となるが、今後は他のLinuxディストリビューションやFreeBSD、Solarisなどにも対応する。また、専門家でも使いこなせるよう、仮想サーバーの起動や停止、再起動、ステータス確認が行なえるコントロールパネルを用意する。近日には、リソースモニターの機能も追加される予定だ。

今回は新ブランドCloudCoreのサービスとして2つが紹介された

 CloudCore Hybridは、専属の担当者がユーザーの要件を聞き出し、社内システムなどのクラウド化をサポートするサービスだ。仮想サーバーの提供が主となるCloudCore VPSと異なり、メーカー製の専用物理サーバーと完全仮想化の技術を使ったクラウドサーバー、さらにロードバランサーやファイアウォールなどの機器を組み合わせたシステム構築が可能で、リソース増強のスケールアウトも可能となる。

 CloudCore Hybridの提供開始は12月15日の予定だ。

 同日行なわれた発表会では、同社代表取締役社長の山瀬明宏氏らが、同サービスのコンセプトを解説した。同氏は、米アマゾンのAmazon EC2はデータセンターの分散が行なえるが、それを利用するにはネットワークやサーバー、アプリケーションなどの知識が必要となる。そのため、人件費のかかる専門家を雇える大企業でなければ使えないと持論を展開。これに対しCloudCoreは、専門家でなくても楽に利用できる「超楽(ラク)」をコンセプトに、中小や零細企業向けのサービスを提供するとした。

 SMB事業本部 ホスティング事業担当副本部長の角俊和氏によれば、リモートでBIOSレベルからの操作が可能で、VMイメージ丸ごとの自動バックアップやリカバリ機能も行なえるという。トラブル発生時などにはユーザーがデータセンターを訪れるケースが見受けられるが、CloudCoreであれば、そうした必要もないということだ。

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