ドコモが冬春モデル新製品として発表、来年2月の発売が予定されている「BlackBerry Bold 9900」。その開発元であるリサーチ・イン・モーション(RIM)は、メディア向けに同社の戦略と端末の説明会を開催した。
BlackBerry Bold 9900は、同社がドコモ向けにリリースしてきたBlackBerryシリーズの中でもスペック/ソフトウェア的に大きくジャンプアップしたモデルであると言える。
今回説明を行なったリージョナル・マネージング・ディレクター 東アジア担当のグレゴリー・ウェイド氏はすでに10年以上、RIMに勤務しているとのことだが「10年間会社にいる我々にとっても、過去最高の端末である」とアピールする。
BlackBerry Bold 9900の特長としては、まずOSは最新バージョンの「BlackBerry OS 7」を搭載。それを動かすCPUも1.2GHz動作のものを採用する(Snapdragon MSM8655 1.2GHz)。その性能はたとえばウェブブラウジングで明白で、画面解像度が従来モデルの「BlackBerry Bold 9780」の480×360ドットから640×480ドットに向上しているにも関わらず、表示速度は段違いである。
BlackBerry OSでは前バージョンの6で、ウェブブラウザーのレンダリングエンジンがWebKitベースに変更されたことにより、(5→6で)平均56%高速化されたとのことだが、さらに6→7で40%もの高速化が実現しているという。
また、ディスプレーも静電容量方式のタッチパネルが搭載され、スマートフォンではおなじみのピンチイン/アウトによる拡大/縮小もサポートされた。これらの滑らかでレスポンスの早いグラフィックスについては「Liquid Graphics」という名称をつけている。
そのほかにもNFCへの対応、ARアプリ「Wikitude」の搭載、2.4GHz/5GHz帯両対応の無線LAN、BlackBerryシリーズ最薄の10.5mmのボディなども特徴的だ。
先進国から新興国まで
多様な国で成功してきたBladkBerry
ウェイド氏は、BlackBerryがスマートフォンの世界で優位性を発揮した理由として「スピード」「効率性」「目を引くデザイン」「セキュリティ」「信頼性」の5点を紹介した。独自サーバー経由でリアルタイムにメッセージを送受信できるBlackBerryのスピードや効率性、エンタープライズ用途に耐えうるセキュリティー技術は、実際に今も他のスマートフォンプラットフォームに勝っている。
一方で、日本市場ではなかなかシェアを伸ばせていないのも現実だ。ただ、BlackBerryは先進国のイギリス、新興国のインドネシアでともにトップシェアを持っているなど、BlackBerryは多様な市場で強さを持っているとする。そして、これらの国での成功を日本でもたらす上での重要なポイントとして、エクセレントとエレガンスの2点を挙げ、技術的な優秀性と端末デザインで日本市場へも取り組んでいくとのことだ。