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危機はチャンス! 創立30周年でLogitech創業者が講演

2011年10月17日 18時41分更新

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ロジクール創業者の1人、ダニエル・ボレル氏

 マウスやキーボード製品でお馴染みのロジクールが17日、東京都内にて親会社であるスイスLogitech社の創立30周年を祝うイベントを開催した。来日した創業者の1人であるダニエル・ボレル(Daniel Borel)氏が同社の歩みについて講演したほか、同社の最新製品が多数披露された。

 Logitechがスイスで創立されたのは、今から30年も前の1981年のこと。ボレル氏を含む3人のメンバーでスタートしたという。ボレル氏は同社のマウス事業発展の立役者であり、同社CEOを務めていた時期もある。今は非常勤の取締役を務めている。Logitech創業時のオフィスは牧場の一角にあったそうで、ボレル氏は「シリコンバレーではガレージで起業するそうですが、スイスでは牧場なんです」とユーモアを交えて語った。

Logitech創業者の3人。中央がボレル氏

 創業直後のLogitechは、日本のリコー向けにソフトウェアを開発することで歩み始めたとのこと。ボレル氏はその後も日本の大手家電・コンピューターメーカーとの付き合いを通じて、品質に対する考え方を学んだとして、日本とLogitechのつながりの深さを示した。

 84年に年間5万個程度の生産数だったマウスは、今では年間1億個も生産されているという。ボレル氏は同社の成長の原動力について、「毎年イノベーションを続けてきたこと」と述べる。また同社も度々危機に陥ったこともあるが、「危機の『危』はリスクを示すが、『機』はOpportunity(機会)である。シリコンバレーは下の『キ』を見る」と述べ、挑戦と変革の重要性を説いた。

 マウスやキーボードの会社として知られるLogitechだが、その手がける商品分野は非常に幅広い。日本で販売されている製品だけでも、マウスやキーボードといった入力機器から、ウェブカメラにゲームコントローラー、スピーカーや高級ヘッドホン「Ultimate Ears」、さらには家電向けの周辺機器など多岐に渡る。最近ではiPad向けのキーボードなど、スマートフォンやタブレット向けのラインナップも急速に増加している。しかもまだ日本では販売していない商品もあるので、扱う商品分野は膨大だ。

10月28日発売予定のiPad 2用変形Bluetoothキーボード「ロジクール トランスフォーム キーボード」。キーボード部分が左右に分割されて、未使用時はiPad 2の下に収納できるという代物。キーボード自体のバッテリーで最大500時間使用可能

 イベントで披露された新製品には、家庭用テレビ向けのSkype用HDウェブカメラ「ロジクール TVカム for Skype」という商品もある。パナソニックのVIERA用のウェブカメラで、VIERAに内蔵されたSkypeクライアントと組み合わせて使うと、他のSkypeクライアントとのビデオチャットが可能になるというものだ。パソコンでの使用には対応していない、純粋なテレビ用周辺機器というのがポイントだ。

パソコンではなくテレビ用に作られたウェブカメラ「ロジクール TVカム for Skype」。リビング使用向けに広角レンズと2個の指向性マイクを内蔵

VIERAの内蔵Skypeクライアントを利用して、大画面テレビでのビデオチャットが可能に。テレビ側がクライアント機能を内蔵していないと使えないが、他社のテレビにも広がってほしいもの

 また、17日に発表されたマウス新製品「ロジクール ワイヤレスマウス M525」も展示されていた。同社独自の無線レシーバー「Unifying」に対応するワイヤレスマウスで、ウェブブラウジングを快適にする高速スクロールホイールを搭載する。単3乾電池2本で動作し、電池寿命は最大3年という長寿命も魅力である。

「ロジクール ワイヤレスマウス M525」写真の青と赤に加えて、黒の計3色バリエーションを用意

ボディーを開けると電池ケースとUnifyingレシーバー収納穴がある

 M525の対応OSはWindows 7/Vista/XP、Mac OS X 10.5以降。同社直販サイトでの価格は3980円。発売日は11月4日の予定。

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