このページの本文へ

Sandy Bridgeなら新MacBook Proを買え! 第2回

4コアCore i7が速い! 15インチMacBook Proレビュー

2011年03月22日 12時00分更新

文● 広田稔

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

H.264エンコードが半分の時間で済む!

 さて、本題のベンチマークテストだ。比較対象はすべて15インチで、以下の4種類を用意した。

  1. 現行の上位モデル(Early 2011、Core i7-2720QM 2.2GHz 4コア)
  2. 1世代前の上位モデル(Mid 2010、Core i7-M620 2.66GHz 2コア)
  3. 2世代前の下位モデル(Mid 2009、Core 2 Duo P8800 2.66GHz 2コア)
  4. 現行の上位モデル+SSD+メモリー8GB

 CPUが4コアに変わったことで旧機種からどれくらい性能が向上したか、現行モデルをチューンアップするとどの程度速くなるのか、といったことをチェックできる。現在、Core 2 DuoのMacを使っている人は、Mid 2009との比較が参考になるはずだ。主要なスペックは以下の通り。

Early 2011 Mid 2010 Mid 2009 Early 2011改
CPU Core i7-2720QM 2.2GHz(4コア) Core i7-M620 2.66GHz(2コア) Core 2 Duo P8800 2.66GHz(2コア) Core i7-2720QM 2.2GHz(4コア)
メモリー(最大) DDR3 PC3-10600 4GB DDR3 PC3-8500 4GB DDR3 PC3-10600 8GB
ストレージ 東芝「MK7559GSXP」(5400回転/分、SATA 2.6) 東芝「MK5055GSX」(5400回転/分、SATA 2.6) 東芝「MJA2320BH」(5400回転/分、シリアルATA) Crucial「Real SSD C300」(SATA 3.0)
グラフィック AMD Radeon HD 6750M/Intel HD Graphics 3000 NVIDIA GeForce GT 330M/Intel HD Graphics NVIDIA GeForce 9600M GT/NVIDIA GeForce 9400M AMD Radeon HD 6750M/Intel HD Graphics 3000
ビデオメモリー 1GB/384MB(メインメモリーと共有) 512MB/256MB(メインメモリーと共有) 256MB/256MB(メインメモリーと共有) 1GB/384MB(メインメモリーと共有)

 結論から言えば、CPUが4コアに変わったことで、全体の処理速度が向上した。特にCPU関連のエンコードは飛び抜けて高速化しており、同じ動画をH.264で圧縮した場合、最新モデルがひとつ前のモデルのおよそ半分ほどの時間で処理を終えていた。今まで1時間かかっていたエンコードが30分で済むというのは、クリエイティブ系のMacユーザーにとって非常にありがたいこと。「時は金なり」を重視するなら、即、SandyBrigeベースのMacに乗り換えるべきだろう。

 一方で、マシンパワーを必要としない作業では、どのモデルも大差がない。2世代前のMid 2009は、ベンチマークを見ると大差を付けられているので劣っているように見えるが、ウェブブラウズやメールチェック程度なら差はないと実感した。

 もしMid 2009やMid 2010のMacBook Proを持っていて、体感速度を向上させたいなら、内蔵HDDをSSDに交換した方が効果的だろう。また、SSDと同等のフラッシュストレージを採用する13インチMacBook Airに乗り換えても体感速度は上がるはずだ(両者は画面解像度が1440×900ドットで同じ)。

ベンチマークソフトを使ったテスト

3Dグラフィック性能をCPU、GPUの両面から計測する「CINEBENCH 11.5」

総合ベンチマークテスト「GeekBench 2.1」のスコア

GeekBench 2.1の個別スコア

総合ベンチマークテスト「XBench 1.3」のスコア

XBench 1.3の個別スコア

ストップウォッチを使った実測

iTunes 10.2.1を使い、演奏時間約40分のAIFFファイルを128kbpsのAAC形式に変換する時間を計測した

QuickTime Player Xを使い、1分間のフルHD(1920×1080ドット)動画を「HD 1080p」で書き出すのにかかった時間を計測。HD 1080pでは映像部分はH.264でエンコードされる

「Adobe Photoshop CS5」で画像を開き、「色鉛筆」や「荒描き」など15種類のフィルターを含むアクションを実行して、時間を計測。元画像のサイズは横4064×縦2704ドットだ

2Dのスクロール速度を見るテスト。縦1万4400×幅640ドットの画像を開き、100%表示で上からしたまでスクロールするのにかかった時間を計測

1GBの単一ファイルと、ファイルサイズが異なる6539個のファイルを含んだ合計1GBのフォルダーをローカルHDDに置き、複製するのにかかった時間を計測

(次ページに続く)

カテゴリートップへ

この連載の記事

ASCII.jp RSS2.0 配信中