あのクーラーは2冠なるか!?
CPUクーラー2010年発売モデル最強王座はどれだ?【第4回】
2011年02月18日 12時00分更新
毎年恒例企画となっているCPUクーラー王者決定戦。5年目となる今回は、2010年に発売された空冷CPUクーラーの中から、複数のソケットに対応した製品をピックアップして、アイドル時とオーバークロックした高負荷時の性能を比較していく。
最終回となる第4回は7機種を一挙にレビューするとともに、今までレビューしたCPUクーラーのCPU温度やチップセット温度を比較したグラフも掲載する。製品選びに活用していただければ幸いである。
テスト方法は第1回と同じなのでここでは省略する。忘れてしまった人は【第1回】をおさらいしてほしい。
テスト環境 | |
---|---|
CPU | PhenomII X6 1090T BlackEdition(6コア、3.2GHz) |
マザーボード | ASUS「Crosshair IV Extreme」(AMD890FX+SB850) |
メモリー | DDR3 PC-10600 2GB×2枚 |
HDD | Seagate「ST2160812AS」 |
OS | Windows 7 Professional(64bit) |
奥行き53mmのスリムな大型クーラー
Thermalright「Archon」
●対応ソケット:775/1366/1156/1155、AM2/AM2+/AM3
●寸法/重量:155(W)×53(D)×170(H)mm(ヒートシンク単体)/940g(ファン込み)
●ファン回転数:900~1300rpm
●風量:28.3~74CFM
●ノイズ:17~21dB
●実売価格:7000円前後
●製品情報URL:http://www.scythe.co.jp/products/cpu/archon.html
奥行きが53mmとメモリスロットと干渉しにくい設計が特徴の大型サイドフロークーラー。付属のファンも140mm角と大型だが回転数はスペック値で1300rpmと抑えられており、ハイエンドCPUを静音性を保ちつつ使いたいユーザーのニーズに応えている。また、このファンは固定穴が120mm角ファンと同じ位置に付いているため、ユーザーが好きな120mm角ファンに換装することも可能だ。マザーボードの固定はバックプレートを用い、CPU中央部に圧力をかける仕組みなので密着性が高いのもポイントだ。
高負荷時のファン回転数が1200rpmと低めなのにも関わらず、温度が40℃と優秀な数値をマーク。ファンノイズも41dBAとアイドル時並みの静かさで、高冷却と静音を両立できる製品だ。
アイドル時 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
CPU温度 | チップセット温度 | メモリ温度 | VRM温度 | ファンノイズ | ファン回転数 | |
28℃ | 37.8℃ | 24.4℃ | 36.6℃ | 38dB | 600rpm | |
純正より | -8℃ | -4.4℃ | -5.5℃ | -3℃ | -5dB | -1200rpm |
高負荷時 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
CPU温度 | チップセット温度 | メモリ温度 | VRM温度 | ファンノイズ | ファン回転数 | |
40℃ | 36.3℃ | 23.6℃ | 34.5℃ | 41dB | 1200rpm | |
純正より | -24℃ | -13.1℃ | -13℃ | -13.8℃ | -7dB | -2300rpm |
上位常連メーカーのトップフロータイプ
Noctua「NH-C14」
●対応ソケット:775/1366/1156/1155、AM2/AM2+/AM3
●寸法/重量:140(W)×166(D)×130(H)mm/850g
●ファン回転数:最大1200rpm
●風量:最大64.92CFM
●ノイズ:最大19.6dB
●実売価格:9000円前後
●製品情報URL:http://www.noctua.at/main.php?show=productview&products_id=37&lng=en
本企画では必ず上位に食い込むNoctua製品だが、今年はトップフロータイプがエントリーした。トップフロータイプとしては珍しいデュアルファンに対応し、ファンも標準で2つ付属している。上部のファンを外したときの高さは105mmと低く、ファンを下側のみに設置すればロープロマシンでの運用も可能だ。また、逆に上側のみであればメモリなどの他パーツとの干渉する心配がない。利用環境と冷却性能で使い分けができるユニークな仕様となっている。
テストは上下にファンをつけたデュアルファン仕様で計測した。高負荷時の温度は41℃と申し分なく、トップフロータイプとしては最高峰の冷却環境を得ることができるだろう。
アイドル時 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
CPU温度 | チップセット温度 | メモリ温度 | VRM温度 | ファンノイズ | ファン回転数 | |
29℃ | 34℃ | 26.4℃ | 34.4℃ | 38dB | 500rpm | |
純正より | -7℃ | -8.2℃ | -3.5℃ | -5.2℃ | -5dB | -1300rpm |
高負荷時 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
CPU温度 | チップセット温度 | メモリ温度 | VRM温度 | ファンノイズ | ファン回転数 | |
41℃ | 30℃ | 26.5℃ | 32.4℃ | 48dB | 1200rpm | |
純正より | -23℃ | -19.4℃ | -10.1℃ | -15.9℃ | ±0dB | -2300rpm |
(次ページへ続く)
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