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International CES 2011レポート ― 第9回

これぞパソコンの未来形!? 合体スマホ ATRIX 4G登場

2011年01月08日 20時06分更新

文● 小西利明/ASCII.jp編集部

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モトローラの新Androidスマートフォン「ATRIX」 モトローラの新Androidスマートフォン「ATRIX」。スマートフォンの常識だけでなく、パソコンの常識を変えるかもしれないデバイスだ

 「モトローラブースに行って、新製品を押さえてこい」との編集部スマートフォン担当からの指令を受けて、記者は同ブースへ向かった。するとそこにあったのは……、一見したところ超薄型のネットブックにしか見えない1台のノート。

どう見てもAndroid搭載ネットブックです……、だが本当はそんなものではない

 「モトローラがAndroidネットブックでも出したのか?」とのん気にかまえていた記者だが、目の前で始まったデモを見た途端、「Wow!」と思わず声を上げてしまった。説明員がディスプレーを手前に閉じると、背後にはなんとスマートフォンがドッキングしていたのだ!

ドッキングポートに刺さったスマートフォンが! ディスプレーの後ろには、ドッキングポートに刺さったスマートフォンが!

ノートにもデスクトップにも変身する!?
スマートフォンの新スタイル

 この驚くべき機能を持ったスマートフォンが、モトローラの新製品「ATRIX 4G」である。OSにはAndroid 2.2を採用し、CPUにはスマートフォン界最強のTegra 2を搭載。さらに本体のディスプレーは、フルHD解像度(1920×1080ドット)の4分の1の解像度で、同社が「qHD」と呼ぶ960×540ドットの高解像度ディスプレーとなっている。すなわち、スマートフォンとして現状最高クラスのスペックを備えるわけだ。通信回線には、AT&Tが今年前半にサービス開始を予定している4G(LTE)通信サービスを利用する。

 この高性能なATRIX 4Gを、「Laptop Dock」と呼ばれるオプションに装着したのが、先ほどのノートパソコン形態である。ディスプレーサイズは11.6インチ。キーボードは、一般的なノートパソコンからファンクションキーの横一列分を省略したようなレイアウトになっている。

 重さは2.4ポンド(約1089g)で、バッテリー駆動時間は8時間というから、モバイルノートやネットブックとしても、軽さのわりにバッテリー駆動時間が長い方だ。ATRIX 4Gは、WebブラウザーとしてAndroid用の「Firefox 3.6」を搭載しているので、Laptop Dockと組み合わせた時のWebブラウジング体験は、まさにパソコン並みである。ウェブページ上に表示された電話番号をクリックすると、相手先に電話をかけられるという気の利いた小技もある。

Firefox上でGmailを使うデモ 動画再生も快適にこなせる
Firefox上でGmailを使うデモ。Web表示も快適で、マルチウインドウでマルチタスク動作など、知らない人が見たら普通のパソコンにしか見えないTegra 2のパワーで動画再生も快適にこなせる

 パソコン的に使いたいときはLaptop Dockに装着して使い、用が済んだらパッとATRIX 4G本体だけを持って出掛ける。薄型軽量のモバイルノートでも、なかなかここまでの手軽さは実現できない。

 Laptop Dockはモバイルノートサイズのディスプレーだが、さらに大きな画面で使いたい場合には、「HD Multimedia Dock」というオプションも用意されている。

「HD Multimedia Dock」にATRIX 4Gを装着 「HD Multimedia Dock」にATRIX 4Gを装着

 こちらのドックは、USBを3ポートと、miniHDMI出力、音声出力などの端子を備えている。HDMI出力にテレビやパソコン用液晶ディスプレーをつなぎ、USBにマウスとキーボードをつなげれば、たちまち大画面ディスプレーのパソコンに早変わりというわけだ。

HD Multimedia Dockにパソコン用の液晶ディスプレーと、キーボード、マウスをつないだ状態 HD Multimedia Dockにパソコン用の液晶ディスプレーと、キーボード、マウスをつないだ状態。一見するとディスプレー一体型パソコンに見えるが、実体はスマートフォンだ
画面の左側にスマートフォン状態のホーム画面(赤枠内)を表示 Dock経由で表示する場合、画面の左側にスマートフォン状態のホーム画面(赤枠内)を表示させて、そこからアプリを選択/起動することも可能

日本での発売が待ち望まれる逸品

 メインのパソコンとモバイルノートやスマートフォンを使い分けている人は多いだろうし、最近ではクラウドサービスを駆使して、データの共有や連携を図っている人も珍しくない。モバイルノート1台でなんでも済ませるという、記者のようなスタイルもある。だがATRIXなら、こうした用途をスマートフォン1台に集約してしまえるわけだ。データの共有や連携など気にする必要がないし、今やりたい作業や見たいコンテンツに合わせて、1台のスマートフォンを異なる環境で使うことも可能になる。

 もちろん、パソコンでしていることのすべてをATRIX 1台で済ませるのは現実的ではないだろう。だが、スマートフォンサイズの小さな端末1台に必要なデータやアプリを詰め込み、必要に応じてノートパソコンスタイルや大画面ディスプレースタイルを使い分ける。一昔前に描いたような“パソコンの未来”を感じさせる環境が、ATRIXなら実現できるわけだ。この「未来を自分のものにする感覚」が、実に楽しい。

 ATRIXの米国での発売時期はまだ確定しておらず、価格も未定だ。日本での販売など、当然まだ情報は何ひとつない。だが、ぜひとも日本市場に投入してもらいたい、大注目の新スマートフォンが登場したと言えるだろう。


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