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SUPER GTに痛車が参戦! 初音ミク×GSRポルシェ密着レポート 第32回

鈴鹿で感涙! ミクポルシェ、ノックダウン予選をなんと4位で通過

2010年08月22日 00時00分更新

文● 末岡大祐/ASCII.jp編集部 ●撮影/鉄谷康博、加藤智充、編集部

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この先生き残れるか!?
緊張のノックダウン予選!

 そして迎えたノックダウン予選。そういえば、これまで最後まで残ったことがない。だがしかし、今回は以前までの996とはクルマが違うし、ベテランの木下選手も参加している。サーキットに来た多数の個人スポンサー、そして家で実況サイトなどから応援しているファンたちの期待と夢を乗せて、ミクポルシェは出発した!

 午後の日差しが強くなってきた時間帯ということもあり、路面温度はなんと50度近くにまで達した。そんな中、トップバッターは番場選手が飛び出した(ピットからのスタートも先頭で出たため、場内モニターに大写しになって大いに盛り上がった)。わずか数周で2'08.823という好タイムをマークし、そのままセッション1を余裕でクリアした。ここまでは去年のミクZ4でも成し遂げている。問題はここからだ。

 セッション2は岩手のスター、佐々木選手がステアリングを握った。ノリに乗ってる佐々木選手は2'09.207というベストタイムを出して上位(一時は5位)につけるが、他のチームのハードルもグンと上がり、そのままズルズルと順位は後退。なんとかギリギリ通過圏内の10位に踏みとどまった。このままいけばなんとかセッション2はクリアだが、そう簡単にいかないのがSUPER GT。同じ名字の佐々木孝太選手(#62 R&D SPORTS LEGACY B4)が猛烈なアタックを開始! 最後の最後まで接戦にもつれ込んだが、佐々木孝太選手の結果は2'09.293と、ほんのわずかササキングには追いつけず、レガシーB4はセッション2で姿を消したのだった。

 ついに! ついに悲願が達成された! ノックダウンで最後まで生き残ったのだ! だが、喜ぶのはまだ早い。セッション3の成績で決勝日のグリッドが決まるのだ。スタートの混乱に巻き込まれないために、ひとつでも上の順位でフィニッシュしておきたい。このセッション3を任されたのはベテランであり重鎮、木下選手である。ハンコックタイヤでの活動歴も長く、ポルシェでのレース経験も豊富。期待と緊張が高まるこの場面で、これほど安心して任せられる人もいないだろう。

 ピットから真っ先に飛び出した2人とは違って、最初はセッティングを確かめるように慎重に周回していき、ライトを点けていよいよアタック開始! まずは2'09.202を刻む。この時点で他のチームはタイヤの損耗を気にしているのかあまりタイムが上がっておらず、4位に付けた。決勝はノックダウン予選で使用したタイヤを交換せずに使わなければならないルールのため、わざとノックダウンに残らない、あるいはセッション3ではあまりタイヤを使わない(周回を重ねない)など、チームによって戦略が変わってくるのだ。

 予選4位というだけでも過去最高位なのだが、そこはポルシェの達人、木下選手。予選時間内ギリギリで再びアタックを開始。セクションタイムでは2位に迫るタイムだったというが、残念ながら途中で他チームのマシンに引っかかってしまい、そのままピットインしてミクポルシェ初のノックダウンセッション3は終了した(場内アナウンスでは、このときの木下選手はかなり怒っている様子、と流れた)。

 ――ということで、本日22日の決勝は4番グリッドからのスタートとなる。何度も言うがミクGTチーム(Z4時代を含む)として過去最高位からのスタートだ。これだけでも、もうテンションは最高潮。前にいるクルマは、タイサンポルシェ、カローラアクシオ、ARTAガライヤの3台だけなのだ! 700kmという長丁場なので、何が起こるかわからないし、絶対という言葉が存在しないのがレース。だがしかし、みんなの応援次第では悲願のポディウムもありえる!? 鈴鹿に来られるファンも、そうでないファンも、熱中症には十分気をつけつつ全力で応援し、ミクポルシェが次なるステップへ飛翔する瞬間を目撃するのだ!

(次ページへ続く)

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