これなら納得せざるをえない「熟議政治」って何?
現職の文部科学副大臣である鈴木寛氏は、4月17日に文部科学省のWebサイト内 に開設した「政策創造エンジン 熟議カケアイ」を紹介。「熟議」とは、多くの当事者による「熟慮」と「討議」を重ねながら政策を形成していくことだ。
この「熟議カケアイ」をめぐって、次のような意見が交わされた。
鈴木寛 1ヵ月やってみて、現在の登録者は1000人程度。ひとりひとりは小さな声だけど、集まれば大きな集合知に引き上げられる。
東 ユーザー1000人は、ネットの感覚では少ない。(略)鈴木さんは「熟議ができている」という感覚があるだろうけど、大衆の声を吸い上げようと思ったらユーザーをもうひと桁、ふた桁増やす必要がある。そのバランスをどう考えているか。
鈴木寛 見ている人もイエスかノーかをコメントで意思表示できるようになっている。開始1ヵ月で40万ぺージビューはあった。
堀江 でも、こういうことがやれるようになったのはすごい。一歩進んだんですよね。
猪瀬 「試行中」ってこと。
鈴木寛 そう。試行中です。炎上しないようにどうやって積み重ねていくか。
猪瀬 全然関係ない人は(議論に)来なくていい。利害関係者が集まって議論をすればいいわけで、現場の学校の先生や、親が集まって発言すればいい……。
鈴木寛氏は「熟議カケアイ」を開設した目的について、「黒ペン(政策立案)と赤ペン(修正意見)」の比喩を使って説明。
「これまでは黒ペンをごく少数の役人が握っていて、国民はパブリックコメントなどの赤ペンで意見するしかなかった。この関係を逆にして、国民が自ら黒ペンで政策を作っていくようにしていきたい」と、ねらいを語った。