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APS-C並のサイズの撮像素子の実力

シグマ「DP2s」――本気で写真を撮りたい人のコンデジ

2010年04月14日 12時00分更新

文● 周防克弥

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 「Foveon X3」センサーを採用するシグマのコンパクトデジカメ「DP2」がモデルチェンジし、「DP2s」となった。2月に米国で行なわれたカメライベント「PMA2010」で発表され、3月末には発売となっている(実売7万円前後)。今回、その実機を入手したので早速チェックしてみた。

ちょっとチープな印象をうけるがシンプルですっきりまとまったデザインは、先代の「DP2」や同じ撮像素子を採用する「DP1」系とそっくり

ちょっとチープな印象を受けるがシンプルですっきりまとまったデザインは、先代の「DP2」や同じ撮像素子を採用する「DP1」系とそっくり

 基本スペックは先代のDP2と大きくは変わらない。変更点としては画像処理エンジン「TRUEII」の最適化を行ない、処理速度とAFの動作を高速化。撮像素子やレンズに変更は無い。実際に従来機であるDP2に比べてAF動作はかなり速くなっており、マイクロフォーサーズ並の速度で動作する。

本体前面(左)と背面(右)。レンズは24.2mm、F2.8。35mm判換算で約41mmに相当する。ちょっとだけ広角側に寄った標準レンズでスナップに使いやすい。背面の液晶は2.5型約23万ドット。コンデジでも3型液晶搭載機が増えてきている中、ちょっと寂しさを感じる。液晶面の反射は強めで屋外では外光が気になる

本体上部(左)。外部ストロボ装着用のホットシューの左横にはストロボが内蔵されている。電源ボタンの位置はちょっと押しにくい位置にある。撮影モードはシンプルでシーンモードなどは用意されていない。モード切り替えにあるマイクのアイコンはボイスレコーダーへの切り替えだ。細かい部分だが、本体底面(右)、レンズ光軸の真下に三脚穴があるのはうれしい

起動させるとレンズがかなり伸びる。結構携帯性が損なわれてしまう

起動させるとレンズがかなり伸びる。結構携帯性が損なわれてしまう

 外観の変化としては、背面のボタンについているアイコンの一部が白から赤へと変更になった。従来のDP2では撮影時に使用する機能がボタンに直接刻まれており、再生時の機能は白いアイコンで表示されていた。DP2sでは再生時の機能が赤いアイコンになり、撮影時の機能が白い文字が表記されるようになった。再生機能とそうでない機能が一目で分かり、視認性がよくなった。

 なお、いままでのボタンに刻まれた文字はそのまま残っている。つまり、ボタンひとつにつき、ボタン上の刻み文字と同じ文字が上に白く表記され、さらに再生時に機能が割り当てられている場合には赤いアイコンが隣に表示されている。見た目のシンプルさから言えば刻まれた文字に白い塗料を流し込むなどの工夫があってもよかったかと思う。

DP2(左)とDP2s(右)の外観比較。前面と上面は見た目にほとんど変化がない。背面はボタンの機能を示すアイコンが一部色つきなり、視認性がよくなった。基本レイアウトは変化なし

DP2(左)とDP2s(右)の外観比較。前面と上面は見た目にほとんど変化がない。背面はボタンの機能を示すアイコンが一部色つきとなり、視認性がよくなった。基本レイアウトは変化なし

電池とメディアもDP2から変更なし。モデルチェンジして電池の持ちは多少はよくなったが、長時間使うなら予備の電池は用意したほうがいい

電池とメディアもDP2から変更なし。モデルチェンジして電池の持ちは多少はよくなったが、長時間使うなら予備の電池は用意したほうがいい

新たに採用されたパワーセーブモードをオンにしておくと電池の持ちがよくなる

新たに採用された「パワーセーブモード」をオンにしておくと電池の持ちがよくなる

 DP2sの新機能として「パワーセーブモード」が追加された。一定時間操作をしない場合に液晶表示をオフにする「LCDスリープ」機能が元々備わっていたが、「パワーセーブモード」では液晶表示が消灯するときにレンズや撮像素子への電源供給も遮断され、電池の消耗を抑える。

 シャッターボタンの半押しやいずれかのボタン操作を行なうとスリープから復帰するが、オンにしておくと起動時間が1~2秒程度遅くなってしまう。咄嗟のときにはシャッターチャンスを逃してしまう可能性があるが、DP2sは電池が長持ちするほうではないので、少しでも長持ちさせたいなら同機能をオンにしておくほうがいい。

グリッド表示は6種類から選択可能。好みによるが構図を作りやすく、かつ邪魔にならないのは9分割だった

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