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フィル・シラーが語る「アップル、もの作りの姿勢」

2009年11月20日 16時30分更新

文● 広田稔/ASCII.jp編集部

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フィル・シラー
フィル・シラー上級副社長。写真は今年6月に開かれたアップルの開発者向けイベント「WWDC」でのもの。スティーブ・ジョブズCEOに次ぐ、ナンバー2の人物だ

 年末商戦にさしかかるこの時期。アップルは、9月にiPodシリーズの全ラインアップを一新して(関連記事1)、さらに10月にはiMac、MacBook、Mac miniというMacの新製品も投入している(関連記事2)。

 ASCII.jp読者の中にも、そんなアップル製品を買ってみようと検討している人がいるはず。では、その製品の作り手側はパソコン/音楽/ケータイの業界をどう見ていて、ユーザーにどういったメッセージを送りたいのか。

 来日した米アップルのワールドワイドプロダクトマーケティング担当上級副社長、フィリップ・シラー氏(フィル・シラー)にアップルの「ものづくりの姿勢」を聞いた。


Macは価格だけがゴールではない

── 過去、アップルはiMacシリーズなど、さまざなパソコンを出してきました。昔と今で、Macの置かれている状況というのはどのように変わってきましたか?

フィル:10年前に比べると、コンピューターの位置付けが大きく変わりました。コンピューターは人生の一部、ライフスタイルの一部として存在しています。

 ユーザーも、より先端の技術を求めてきています。写真を管理したり、ビデオを編集したり、音楽を作ったり、通常の電子メールやネットサーフィンなど、そういうものすべてが、ライフスタイルの一部として存在するようになってきています。だからますますコンピューターと過ごす時間が増えている状況です。そんな中で、Macがベストなソリューションを提供しているということです。


── Macひとつ取ってみても、アップルはいろいろな製品を出しています。そうしたプロダクトを通じて、ユーザーに伝えたいメッセージは何でしょうか?

フィル:ベストな商品を作るというのが、常にアップルのポリシーです。一貫性を持って、それを今日までずっとやってきたのもアップルだけでしょう。

 アップルは常に先進的な技術を提供し、デザインにもこだわって、製品のクオリティーにも妥協していない。ハードだけでなく、ソフトウェアも非常に重要だと思っています。アップルだけがハードとソフトの両方を提供しているので、そこで最大の相乗効果を生んでいるのでしょう。

 もうひとつ重要なのが、「アフォーダブル」(手頃な)であること。買っていただきやすい価格帯を心がけるように配慮しています。アップルは、そうした考えの企業でありますし、その思想にそった製品を作り続けていると思っています。

新しいiMacは値下げされて、21.5インチタイプのものが11万8800円から購入できるようになった

── 価格の話に触れられていましたが、最新のMacのラインアップではさらに値下げされて、昔に比べてすごく安くなりました。アップルならラインアップにより高価で高付加価値なモデルがあってもいいと思いますが、そうした製品は出されないんですか?

フィル:アップルは商品を作るときに、価格を最優先しているわけではないんです。当然、より多くの方に使っていただきたいという気持ちがありますので、できるだけ価格を下げていきたい。

 しかし、価格だけがゴールではありません。例えば、ノートブックで何が求められるかといえば、パフォーマンスやストレージの容量、耐久性、持ち歩きやすさ、ネットワークのスピード、バッテリーの駆動時間などが重要になってくると思います。そうしたユーザーの求めるすべての要素をベストな状態でパッケージした製品が、われわれのノートブックだったりするわけです。価格ありきで何かを作るということはありません。


── 現在、Mac/iPod/iPhoneと、アップルはさまざまなラインアップを抱えています。その中でフィルさんがお気に入りの製品は何ですか?

フィル:すべて素晴らしい商品なので、どれかひとつを選ぶのは難しいですね。

 ただ、お答えできるのは、一番使っている製品はiPhoneということです。最先端技術が手のひらにあって、それを使っていること自体が楽しいですし、メールやFacebookのアカウントなど、すべての必要な情報がそこにあって、すぐにアクセスできます。基本的には常に持ち歩いているので、一番使っていますね。

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