ゆうきまさみさんのイラストも「小さな頃の自分に近い」
―― Megpoidのイメージキャラクター「GUMI」(グミ)をデザインしたのは、「パトレイバー」「鉄腕バーディー」で有名なゆうきまさみ先生ですね。これはどのような経緯で依頼されたんですか?
村上 ゆうきまさみ先生のVOCALOID好きはニコニコ動画でも有名でしたので、その縁で今回お願いしました。VOCALOIDのことをよくご存知でしたので、特に説明せず「中島愛さんの声で制作したボーカロイドです」とだけお伝えしました。
ゆうき先生は、VOCALOIDがイラストをはじめとする二次創作が多く発表されていることもご存知で、二次創作をしやすいようなイラストにしたいとおっしゃってくださいました。
―― 実際に出来上がったGUMIのキャラクターコンセプトについて、ゆうき先生はどのように仰っていましたか?
村上 まず既存のボーカロイドの色使いにないものをとおっしゃっていました。あとは小物。ゴーグルはどのような形のものがいいのか? ブーツはあったほうがいいだろうか? そういうラフスケッチは何点か拝見させていただきました。
―― 小物に対するこだわりは、どのような理由からなんでしょうか。
村上 これまでのVOCALOIDも(キャラクターの点で)小物をすべて重要なアイテムと考えていましたが、あとはユーザーさんの「描きやすさ」ですね。ベルトも初期にはリボンっぽいものがついていたのですが、後々ユーザーさんが書きにくいだろうということで外されています。二次創作のしやすさに対する配慮があったんでしょう。
―― GUMIの名付け親は中島さんだそうですね。
中島 はい。「グミ」って、私の子供のころのあだ名なんです。ゆうき先生のラフを見させていただいて、この子に私の子供の頃の名前がついたら嬉しいなって思ったんです。そのまま決まって、驚いたんですが嬉しかったです。
―― GUMIを見て、どのように感じましたか?
中島 恥ずかしいけど、小さいころの私に近いなって思いました。「あれ、なんかお伝えしたかな? 私のパーソナルな部分」って思いました(笑)。とにかく明るいイメージですよね。
―― そういえば、ここまで表情のあるVOCALOIDは珍しい気がします。
村上 他のVOCALOIDはバーチャルなイメージが強いですから。その意味では人間のアイドルに近い感じですね。ここからユーザーさんによって、いろんなGUMIが生まれると面白いです。26日まで、ニコニコ動画さんでGUMIのイラスト募集をしていますので、そちらもぜひ見てほしいですね。