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ユーザー目線トレーニング

2007年07月11日 09時00分更新

文●とこ みゆき/サポタント株式会社

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 こんにちは、トコです。

 先日、北海道の川湯温泉で開催された「100km歩こうよ♪大会 in 摩周湖・屈斜路湖2007」に参加してきました。
去年は徒歩参加だったので、今年はマッサージや食事のお手伝いをするサポートとして参加。去年歩いているからこそ「ここはこうしよう。ああしよう。」と眠さにも負けず(何度も負けそうになりましたが)心から気持ちをこめてサポートすることが出来ました。

 やっぱり参加体験、ユーザー体験に勝る視点はないですね。

 これはネット業界でも同じ。

 スタッフが制作して出来上がってきたサイトを見たとき、お客様に対して書いたメールを見たとき

 「この表現でお客様は理解できると思う?」
 「この文章でもうお客様から質問はいただかないと思う?」

 とスタッフさんに聞き返すことが多いみなさん。

 スタッフさんにユーザー目線を鍛えていただく法をご紹介します。

まずはユーザー体験!ネットショップさんなら購入体験が大事!!

 ネットショップ店長ではなくネットショップの運営スタッフさんに聞いてみると案外、ネットショップでの購入経験が少なく、買っているとしても題名が決まっている本や、チケットだけ買ってます……なんて言う人もまだいます。

 「ライバルショップさんの動向が気になりませんか?」と聞いてみると「ライバルショップさんのサイトは毎日チェックしています!」というものの、

 実際には、ネットショップというのはウェブ画面以外のバックヤードもとても大切。
購入してはじめて、お客様対応の状況や、購入者に対する仕掛けなどがメールや同梱物でわかるものです。

 こればかりは、人に体験を聞いて知るのではなく、実際に購入して、場合によってはクレームをつけてその対応に感心(落胆)して、、、というフローを自分で体感した方が断然身につくものですね。

 ある講座で実際にやっていたのですが、ネットショップ購入体験を発表する場を作っても面白いです。
講座の度に、予め当番となった人がネットで購入し、

 購入してからのメール対応はよかったか、
 届いたもの以外に梱包は? また同梱物はどうなっているか?

などを他のメンバーに発表してもらうのです。

 発表するとなると、真剣に買って、真剣に分析して、相当細かいところまで自分で研究する方が多く、その後も身についている方が多かったので、ここでオススメしておきます。

自分達の運営サイトを1ヶ月見ない?

 先日、ウェブコンサルタントの先生に言われた印象的な言葉があります。

 その方には、一度サポタントサイトについて酷評いただいて、約1ヶ月後にアドバイスいただいた点を改善して、再度コメントをいただくことになっていました。

 その2回目の訪問時に
「僕は前回サポタントのサイトを見てから1ヶ月間、一度もサイトを見ていません。1ヶ月間見ていないと、ある程度サイトの構成や色などを忘れているので、新規ユーザーの気持ちで見ることが出来るのです」というものでした。

 なるほど。

 確かに、コンサルの先生に、改善したところを確認していただいて「よく改善しましたね。」とオホメいただくことに意味はなく、改善したところがユーザー目線で自然にわかるようになっているかが肝心です。なのに、自分達でサイトを毎日、毎日見ていると、見慣れてきて、「お客様が言っている質問って●●に書いてあるのに、おかしいな・・。」なんてわからなくなってくるものです。

 じゃあ、1ヶ月間サイトを見ないことは可能かというと仕事上、そんなわけにはいきませんので、家族かお友達にお願いをして、Aという商品をうちのサイトで買ってみて、というように依頼をしてみましょう。
 可能だったら後ろで操作方法をみてみましょう。

 驚きますよ。
 マウスのポインターが面白いほどマゴマゴしています。
 もちろん「そこのボタンをクリック!」なんてコメントはNG。

 スムーズにAという商品にたどりつかなかった場合、また意外なルートで目的サイトに到達している場合には、状況を真摯に受け止め、分かりづらそうにされていたポイントについて修正をして行きましょう。

*優先順位と納期をきちんと決めてDoできるように、アドバイスしてくださいね。

 気になる点は、さらに1ヶ月間その方にサイトを見ずにいていただいて再度トライしていただくと自然に改善できたかどうかが判断できます!

新規サイトをつくってユーザー目線をアウトプット

 ユーザー目線を鍛え、研究したら現在のサイトを修正することも大切ですが、新規サイトかページをつくれば、もっといいトレーニングになります。

 特にアシスタントとして働いている人は実際にサイトやページを一人で判断し、つくるチャンスが少ないため、いい反応が得られます!

 最近では、ドロップシッピングという便利なサービスがあって商材の仕入れリスクなしに、サイトで販売できるようになりました。こうしたドロップシッピングサービスを利用して、サイトを作ってもらうのも「手」です。

サイトを作ってもらうと、そのスタッフさんが

  • どの程度、いろいろなサイトを見ているか
  • ユーザー目線で考えることができているか
  • 自社のサイトのコンセプトを掌握できているか

などがひと目でわかります。

また実際に作ってもらってからアドバイスするときに、

 「このバナーを見てクリックしたくなるかなぁ。」
 「買い物ボタンがすぐにわかるかなぁ。」

 などお客様目線でアドバイスすれば、自分でつくっただけにしっかりとインプットされていきます。
注意点としては、「ちょっと違うなぁ。」とか「センスがない」と感覚的なコメントをしないことです。

 そろそろステージアップしてほしいと思っているスタッフさんに是非チャレンジしてもらってください。

今日からはじめられる「To do」

ここまでお読みいただきどうも有難うございます!
それではユーザー目線トレーニング法。

(1)他のお店でネットショッピングをしてもらう。
 *可能なら、どんなメールや同梱物だったかなどを話してもらう。

(2)自社のサイトを見慣れない人にサイトで買い物をしてもらい、
 使いづらそうにしている点をどんどん改善する。

(3)ページを作ったことのない人にも新規サイトやページをつくってもらう。
 *ドロップシッピングサービスを利用すれば、
  商品ラインアップをすぐに拡充できるのでやりやすいです。

いかがですか?
現在、ますます、デザイナーやディレクターが不足しています。
社内のアシスタントさんに大きくステージアップしてもらいましょう!

そして。
ドロップシッピングサービスでサイトをつくる場合、是非コンテストに応募してください。
http://www.webtant.net/ds_contest/

「コンテストで賞金が出たら・・・♪」なんて会話も社内のムード盛上げに効果的です!

最後までお読みいただき有難うございました。
次回もどうぞよろしくお願いいたします。 

著者プロフィール

名前 とこ みゆき happy[アットマーク]supotant.com
※著者に直接問い合わせをする際は、お名前、会社名、サイトURLなどを明記してください。
会社 サポタント株式会社
サイト http://www.supotant.com/

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