正式版ではFirefox、Safariの表示テストも可能に
ブラウザーテストの決定版!MS謹製ツールが登場
2009年04月03日 06時00分更新
小橋川誠己/企画報道編集部
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Expression Web SuperPreview(March Preview) |
ブラウザーによって差異の出るWebページの表示テストを効率化したいWeb制作者に朗報だ。マイクロソフト製のブラウザーテストツールが、3月に米国で開催された“MIX09”(関連記事)で発表された。現段階ではInternet Explorer(IE)6~8の表示テストが可能で、正式版ではFirefoxやSafariもサポートする計画だという。
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「Expression Web SuperPreview(March Preview)」の画面 |
新ツールの名前は、「Expression Web SuperPreview」。現在、最初のプレビュー版「Expression Web SuperPreview(March Preview)」が、同社のブログで公開されている。正式版は、Webオーサリングツール(Dreamweaverの対抗製品)の次期バージョン「Expression Web 3」に同梱される予定だ。
このSuperPreviewを使えば、通常は共存できない、異なるバージョンのIEレンダリングエンジン(Trident)による表示結果を、同じウィンドウに同時に開いて確認できる。さらに、FirefoxのWeb開発者向けアドオン「Firebug」のように、ページ中の特定の要素をクリックしてHTMLタグやID名、サイズを調べたり、ガイドラインを引いて位置のズレを確かめることもできる。意図どおりに正しく表示されているかをチェックする目的だけでなく、他のWebページのレイアウトを参考にしたい場合にも使えるツールだ。
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ウィンドウを分割表示にして、異なるレンダリングエンジンの表示結果を縦や横に並べたり(画面左)、重ね合わせて表示することも可能だ(画面右) |
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分割表示の際には、どちらか片方をスクロールすると、もう一方も追随してスクロールする。細かいことだが、同じスクロール位置を保ちながらチェックできるので便利だ |
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Webページ上に縦・横のガイドラインを引いたり、要素をクリックしてタグやサイズを調査できる |
これまでブラウザーテストといえば、「IETester」(関連記事)や「Multiple IE」などのサードパーティ製テストツールを使うか、仮想マシン環境に複数のIEを揃える必要があった。SuperPreviewの正式版が登場すれば、主要ブラウザーのチェックがこれ1本で済むことになり、Web制作者の作業効率化に大いに役立ちそうだ。
なお、SuperPreviewで表示可能なIEのバージョンは、WindowsにインストールされているIEによって異なるので、以下を参照してほしい。また、現在のところ、Windows 7では一部制限がある(IE6の表示ができない)。
インストールされているIEのバージョン
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SuperPreviewで表示できるIEのバージョン
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IE6
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IE6のみ
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IE7
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IE7、IE6
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IE8
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IE8 、IE7(IE8による互換表示)、IE6
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