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NSS、非定型レイアウト対応の統合組版ソフトを開発――プロレス雑誌『月刊ゴング』の編集部ですでに稼働中

2006年01月30日 22時32分更新

文● 編集部 小林久

(株)NSSは30日、雑誌やフリーペーパーなど非定型フォームを利用した出版物に対応できる、統合型の組版ソフト『MAGIC Editor/ マジックエディター』を4月1日に発売すると発表した。

MAGIC Editor
MAGIC Editor/ マジックエディターの編集画面

Windows 2003 Serverなどで動作するサーバーソフトと、Windows XP/2000に対応したクライアントソフトからなり、サーバーソフトと20クライアントぶんのライセンスを合わせたシステム価格は480万円。別途アドビシステムズ(株)のDTPソフト『Adobe InDesign CS2』とハードウェアが必要。出版社のニーズに合わせたカスタマイズにも応じるという。

MAGIC Editorは原稿や校正の受け渡し、写真・原稿の割り付けなどの操作を自動化し、雑誌作りの工程を効率化できるのが特徴。また、雑誌用に作られたレイアウトをウェブページや携帯電話用サイトに相互変換する機能も持っており、ひとつのリソースを異なるメディアで効率よく再利用できる。NSSは(株)日本スポーツ出版社の100%子会社として昨年設立された企業だが、MAGIC Editorのシステムはプロレス雑誌『月刊ゴング』の編集部ですでに運用されているという。

DTPを利用した、雑誌の編集作業は通常下記のような工程を取る。

  1. 企画と台割(ページ構成)の確定
  2. 編集者が作成したラフデザインに基づいて、エディトリアルデザイナーが記事レイアウトを作成
  3. そのレイアウトに基づいて、編集者が必要な写真や文章(ネーム)量などを決め、ライターやカメラマンに発注
  4. 上がってきた写真の整理や表記統一などを編集者が行ない、デザイナーに発注
  5. 編集者から渡された写真や文章をデザイナーがDTPソフトで割り付け(レイアウト)
  6. デザイナーが作成したレイアウトの内容を複数の編集者がチェック(校正)
  7. 印刷所が対応できる形式で入稿

MAGIC Editorは、これらの工程のうちのいくつかを自動化することで、制作工程を簡略化することが可能。例えば、ライターからメールで送られてきたテキストを編集部のルールにしたがって表記統一し、自動的にあらかじめデザイナーがInDesignで作成しておいた先割りのレイアウトに流し込んだり、校正で赤の入った本文テキストを編集者が簡単に修正できる機能などが用意されている。

また、編集に利用される要素はすべてサーバー上に蓄積されるため、画像データや記事の再利用も容易になる。雑誌用に作成した記事のデータをワンクリックで、ウェブサイト用に再レイアウトし、HTML化したり、逆にウェブページの内容を雑誌に落とし込むといったことも可能だ。原稿の本文や画像ファイルなどは、雑誌の号数や記事単位で管理され、進捗状況などを画面上で一括確認する、プロセス管理機能なども持つ。

システム構成 マルチメディアマネージャー
システム構成。画像や本文テキストを管理するサーバーソフトとInDesignをインストールしたクライアントパソコンが必要。テキスト編集用にAdobe InCopyを利用することも可能パソコンや携帯電話機用のウェブサイトに最適化した画像/レイアウトの再構成が可能なため、ひとつのコンテンツをさまざまなメディアに再利用できる
テキスト入稿 先割りレイアウト
台割確定後、筆者に原稿発注メールを一括送信する機能を持つ。筆者はそのメールに返信する形で原稿を送る手順となるInDesignで作成された先割りレイアウトをクライアント環境で開いたところ。InDesignの知識がない編集者でも扱えるよう、右側に基本的な操作を行なうためのウィンドウが用意されている
割付後 画像の確認
割り付け後の画面使用している画像の解像度などが印刷に適したものかどうかを一覧で確認できる機能も持つ
進行状況 携帯用サイト
進行状況の確認画面。必要な要素の入稿が済んでいるか、何回目の校正かどうかなどが確認できる雑誌用の記事を携帯電話機用のウェブサイトに変換した画面

企画やレイアウト作業、原稿執筆や写真撮影といった、雑誌編集に必要な基本的な部分の負荷は変わらないが、割付や流し込みといった後工程、一度雑誌として完成したデータの再利用などが容易になる。校正作業のためにデザイナーやDTPオペレーターを拘束する必要がなくなり、同一内容の記事を別のメディアに展開する際の手間もなくなるため、人件費や管理コストの大幅削減が望めるという。

NSS代表取締役社長の村好男氏 日本スポーツ出版社代表取締役社長兼CEOの前田大作氏 NSS副社長の表淳一氏
NSS代表取締役社長の下村好男(しもむら よしお)氏日本スポーツ出版社代表取締役社長兼CEOの前田大作(まえだ だいさく)氏NSS副社長の表淳一(おもて じゅんいち)氏。製品の機能に関して説明した

会見で挨拶した、日本スポーツ出版社代表取締役社長兼CEOの前田大作(まえだ だいさく)氏は、同社の人気雑誌・月刊ゴングの現場でMAGIC Editorが使われていることに触れながら、雑誌離れが進み厳しい状況が続く出版業界でも「50%ぐらいのコストカットができれば、まだまだ出版業界も捨てたもんじゃないぞ」と、制作コストの低減による効率化のメリットを説いた。

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