リコー、新デジタル複合機“imagio MPシリーズ”8シリーズ14機種を発表――ハイエンドレーザープリンター“IPSiO SPシリーズ”も同時発表
2005年12月14日 21時42分更新
(株)リコーは14日、デジタル複合機の新シリーズ“imagio MPシリーズ”の第1弾製品として、カラースタンダードモデル“imagio MP C3000シリーズ”“imagio MP C2500シリーズ”、“GELJETテクノロジー”を採用したオフィス向けローエンドモデル“imagio MP C1500シリーズ”の3シリーズ6機種を発表した。このほか同社は、セキュリティー機能を強化した文書管理システム3製品、ネットワーク上のデジタル複合機やプリンターの管理ソフトウェア『Ridoc IO OperationServer』、モノクロデジタル複合機“imagio MP 7500シリーズ”など計5シリーズ8機種、基幹システム向けプリンター『IPSiO SP 9500Pro』など6機種を同日に発表している。
“imagio MP C3000シリーズ” | “imagio MP C1500シリーズ” |
デジタル複合機“imagio MPシリーズ”は、同社既存製品“imagio Neoシリーズ”に続く新世代製品という位置付け。今回発表されたカラー/A3対応モデルの“imagio MP C3000シリーズ”“imagio MP C2500シリーズ”“imagio MP C1500シリーズ”は、従来のカラー対応製品からハードウェア部分を一新した製品で、特に“imagio MP C1500シリーズ”は初の“GELJETテクノロジー”採用デジタル複合機となる。製品のラインナップと主なスペック、価格は以下のとおり。発売日は“imagio MP C3000シリーズ”“imagio MP C2500シリーズ”が2006年1月12日、“imagio MP C1500シリーズ”が2006年2月1日。
- imagio MP C3000
- 搭載機能:コピー○/プリンター(オプション)/スキャナー(オプション)/ファクス(オプション)
- 連続複写/プリント速度(毎分):A3 モノクロ15枚/カラー15枚~B5 モノクロ33枚/カラー33枚
- 本体サイズ:幅650×奥行き659×高さ740mm/約105kg以下
- 価格(税別):130万円
- imagio MP C3000 SP
- 搭載機能:コピー○/プリンター○/スキャナー○/ファクス(オプション)
- 連続複写/プリント速度(毎分):A3 モノクロ15枚/カラー15枚~B5 モノクロ33枚/カラー33枚
- 本体サイズ:幅650×奥行き659×高さ740mm/約105kg以下
- 価格(税別):140万円
- imagio MP C2500
- 搭載機能:コピー○/プリンター(オプション)/スキャナー(オプション)/ファクス(オプション)
- 連続複写/プリント速度(毎分):A3 モノクロ13枚/カラー13枚~B5 モノクロ27枚/カラー27枚
- 本体サイズ:幅650×奥行き659×高さ740mm/約105kg以下
- 価格(税別):115万円
- imagio MP C2500 SP
- 搭載機能:コピー○/プリンター○/スキャナー○/ファクス(オプション)
- 連続複写/プリント速度(毎分):A3 モノクロ13枚/カラー13枚~B5 モノクロ27枚/カラー27枚
- 本体サイズ:幅650×奥行き659×高さ740mm/約105kg以下
- 価格(税別):125万円
- imagio MP C1500 SP
- 搭載機能:コピー○/プリンター○/スキャナー○/ファクス(オプション)
- 連続複写/プリント速度(毎分):A4ヨコ モノクロ15枚/カラー6枚
- 本体サイズ:幅550×奥行き729×高さ485mm/約50kg
- 価格(税別):69万8000円
- imagio MP C1500 SPF
- 搭載機能:コピー○/プリンター○/スキャナー○/ファクス○
- 連続複写/プリント速度(毎分):A4ヨコ モノクロ15枚/カラー6枚
- 本体サイズ:幅550×奥行き729×高さ580mm/約56kg
- 価格(税別):83万8000円
imagio MP C3000/C2500シリーズの特徴 | imagio MP C1500シリーズの特徴 |
カラー複合機のスタンダードモデルと位置付けられた“imagio MP C3000シリーズ”“imagio MP C2500シリーズ”は、8.5インチ/WVGAの大型タッチパネルを搭載、色覚障害のユーザーにも見やすく操作しやすい配置/色使いを考慮したLEDランプ、順手/逆手療法で操作できる取っ手や軽い力で引き出せる機構を採用した給紙トレイなどを搭載した、アクセシビリティー/操作性に優れた製品。また、カラー複合機としては初めて不正コピーガード機能にオプションで対応し、不正コピー抑止地紋印刷機能(上位モデルの『imagio MP C3000 SP』『imagio MP C2500 SP』のみ)、WindowsのドメインコントローラーやLDAPサーバーとの連携による認証機能を持つなど、高度なセキュリティー機能を搭載する。一方、ローエンドモデルの“imagio MP C1500シリーズ”は、“GELJETテクノロジー”採用による低コスト化を図りつつ、A3対応やセキュリティー機能搭載など、上位機種に匹敵する機能を搭載した。
複合機/業務システム連携ソリューションでのアライアンス展開 | 複合機と業務システムを連携させたシステムの例 |
同社専務執行役員 販売事業本部長の我妻一紀氏 |
3シリーズともに、紙文書をコピー感覚でPDF化(暗号化/パスワード付加も可能)したり読み取った文書をWindowsパソコンの共有フォルダーにコピーまたは電子メールに添付して送信する機能を搭載(型番に“SP”の付くモデルは標準搭載。それ以外はオプション)。この日行なわれた記者説明会で、新製品の概要や戦略について解説した同社専務執行役員 販売事業本部長の我妻一紀(あづまかずのり)氏は、デジタル複合機は今後、従来のオフィス機器の統合や今回の製品が搭載する紙文書のファイル化などの機能の追加を経て、業務システムとの連携にまで進化すると説明。同社では現在、基幹業務システム/ワークフローシステム/セキュリティーシステム関連の企業とアライアンスを進め、2006年には各種業務システムと連携するソリューションの提供をスタートするとしている。
リコーグループが展開する“オフィス丸ごとをカバーするワンストップサービス”のモデル図 |
また我妻氏によると、2007年までの複合機需要の伸長率は108%と予測されるというが、今後はカラー化が加速し、カラー機の伸長率は156%、全需要に占めるカラー機の比率は2004年の33.1%に対して、2007年には57.0%にまで伸びると見られるという。同社では、今後のカラー機の需要増に向け、高生産性/高画質の両立、“人に優しい”デザイン/機能の追及、セキュリティー機能の強化、省エネ/環境対策、前述の業務システム連携の強化を進めると同時に、複合機単体からオフィスのIT機器全般まで「オフィス丸ごとをカバーするワンストップサービス」の提供をさらに強化していくと述べた。
なお、この日同時に発表されたそのほかの製品の概要は以下のとおり。
- Ridoc Desk Navigator
- ドキュメント管理機能を統合したドキュメントのためのポータル・ソフトウェア。パスワード/暗号化PDF作成機能を追加。価格は1万2500円から、発売日は2006年1月12日。
- Ridoc Document Server Ep
- 大規模ネットワーク向けのドキュメント管理サーバーシステム。リコー独自の認証機能やWindowsドメインコントローラー/LDAPサーバーとの連携が可能。価格は298万円、発売日は2006年春。
- Ridoc Document Server V3 Ad
- 紙文書をデジタルデータ化した画像データやドキュメントなどを一元管理し、さらにファイルごとにアクセス権限を設定できる管理サーバーシステム。価格は49万8000円、発売日は2006年春。
- Ridoc IO OperationServer
- 複合機/プリンター管理ソフトウェア。ジョブ/アクセスログの収集、複合機/プリンターの設定/ドライバーインストールパッケージの作成、機器の状況管理などが可能。価格は9万8000円、発売日は12月22日。
- imagio MP 7500/7500 T/7500 SP
- A3対応の高速モノクロデジタル複合機(A4で毎分75枚印刷)。各モデルの違いはスキャナー/プリンター機能の有無(未搭載モデルはオプションで対応)、給紙トレイの段数。スーパーG3ファクス/IPファクスなどに対応。価格は278万円から、発売日は2006年1月10日。
- imagio MP 6000/6000 SP
- A3対応の高速モノクロデジタル複合機。各モデルの違いはスキャナー/プリンター機能の有無(未搭載モデルはオプションで対応)。imagio MP 7500との違いは印刷速度で、本シリーズは毎分60枚印刷。価格は220万円から、発売日は2006年1月10日。
- imagio MP 9000/1100/1350
- モノクロのimagioシリーズの最上位となるラインナップで、大企業の集中コピー室、複写加工業、軽印刷業などに向けた製品。印刷速度/価格は、9000が毎分90枚(A4)/380万円、1100が110枚/580万円、1350が135枚/750万円。発売日は2006年2月。
- IPSiO SP 9300UT Pro/9300Pro/9301UT Pro/9301Pro/9302Pro/9500Pro
- 基幹システム向けのハイエンドモノクロプリンター。リコープリンティングシステムズが開発/生産を行ない、リコーブランドとして発売する初の製品。各モデルの主な違いは印刷速度や製品寿命などで、最上位の9500Proでは、印刷速度が両面/片面ともに毎分156枚(A4)、製品寿命は8000万ページとなる。価格は445万円~4654万円、発売日は12月16日。