Intel製のチップセットを採用し、FSB 133MHz(Quad Pumped 533MHz)に対応しながら、最安値で1万3499円という安さを実現したGigabyte製マザーボード「GA-8IR533」が登場した。その理由は、本来であればシステムバス400MHzまでの対応となる“i845D”チップセットで、Gigabyteが独自にシステムバス533MHzへの対応を行ったことにある。システムバス533MHzへの対応をうたうi845Dマザーボードが市場に登場したのは今回がはじめて。
「P4 Titan 533」のロゴ |
システムバス533MHz版Pentium 4対応をうたうマニュアル |
パッケージやマニュアル、Gigabyteのウェブサイトではシステムバス533MHzへの対応がうたわれているものの、これといった技術解説はない。このためやや不安になってしまうが、面積が小さくなり、また拡張スロットがAGP×1、PCI×5となりPCIが1本省かれるなど、PCBのレイアウトは従来製品「GA-8IRX」と比べて大きく様変わりしており、最新CPU対応のために1から作り直されたものだと判断できそうだ。一部ショップの店頭では「ショップおよび代理店もシステムバス533MHzはサポート外」というポップも確認できているが、これについて代理店のバーテックスリンクでは「Gigabyteが対応をうたう以上は、バーテックスリンクとしてもサポートする」とのこと。メモリに関しては、BIOS上でFSB×2.0/2.66の設定が行えるため、システムバス533MHz版Pentium 4利用時にも問題なくPC2100(DDR266) DDR SDRAMを利用できる。2.66倍設定を選択すればメモリのオーバークロック動作も見込めるかもしれない。
システムバス533MHz版Pentium 4での動作保証を行わないとするTSUKUMO eX.の店頭ポップ。しかしバーテックスリンクと日本ギガ・バイトはサポートを行う | North Bridgeのヒートシンク上にもシステムバス533MHz対応をうたう「P4 Titan 533」の文字を確認できる | メモリクロックの設定について言及するマニュアル |
オンボードの機能はRealtek製のAC'97コーデックによるアナログ6ch出力程度で、非常にシンプルとなっているのも特徴と言えるだろう。100~355MHzの範囲を1MHz刻みでFSB設定が可能なほか、VCoreやAGP、DIMM電圧も設定できる。同価格帯で一部ベンダ製のi845E/Gマザーボードは購入できるが、最新CPUに対応し必要十分の機能を備えるGigabyte製品が1万円台前半で購入できるという点に食指を動かされる人も多いだろう。USB2.0には対応しないものの、Pentium 4システムにコストパフォーマンスを求めるときには最良の選択肢のひとつとなりそうだ。
外部インターフェイスもいたってシンプル。USB端子はもちろんUSB1.1のみの対応となる |
価格 | ショップ |
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\13,499 | TSUKUMO eX. ツクモParts王国 |
\13,800 | BLESS 秋葉原本店 |