そのゴツさが注目を集めるFREEWAY DESIGN製のケース。現在のところアルミ製の「FWD-1000」シリーズとスチール製の「FWD-500VWW35」が市場には流通しているが、その両者を融合させたフラグシップモデルのPCケース「FWD-2000VWW35A」がアキバにその巨大な姿を現した。FWD-1000シリーズとFWD-500VWW35のいいとこ取りという位置づけの製品だ。
FWD-2000VWW35Aの内装。基本的にはFWD-1000シリーズから変わっていない |
ここでFWD-1000シリーズを振り返ってみると、240(W)×560(D)×460(H)mmという本体サイズは、ミドルタワーのATXケースとしてはかなり巨大。その大きなケースを支えるため、平均1.5mmという厚さのアルミが用いられており、全体として極めて重厚な印象になっている。また、この巨大さのおかげもあってミドルタワーながらドライブベイを合計13個(3.5インチ×2、5インチ×4、シャドウ×7)も用意しており、拡張性は十分。あわせて、前面と背面に12cm角、回転数2000rpmの吸排気ファンを搭載しているのも見逃せないところだ。ケース前面にはUSBコネクタ×2のほか、拡張ブラケットをそのままのかたちで取り付けられるスペースまで確保されており、ハーネスで引き出すことさえできれば(=長いハーネスを自作すれば)、IEEE1394でもサウンド出力でも自由にフロントアクセスができるようになっているのも大きな特徴。電源はPentium 4対応の350Wとなっている。
フロントアクセス可能なUSBコネクタとブラケット装着用スペース |
そんなFWD-1000シリーズの後継にあたるFWD-2000VWW35Aは空冷性能が高められたのが特徴で、まず気づくのはケース側面に装備する蜂の巣のような通気孔システム。ここへ新たに搭載された12cm角の2000rpm吸気ファンがAGP/PCIカードを冷却する仕組みになっている。また、これまでケース内部全体の熱気を排気する仕様となっていた背面ファンには巨大なエアダクトが装備され、Pentium 4や高クロックのAthlonシリーズといった、高発熱CPUの熱をピンポイントでケース外へ排出する方式に変更されているのも目を引くところだ。フリーウェイでは、3つの12cm角ファンを効果的に配することによってより安定したシステム運用が可能になるとしている。
背面12cm角排気ファンに装備された巨大なエアダクト |
FWD-500VWW35からは「好評の」(同社)フェイスが採用され、“FWD-1000シリーズ+FWD-500VWW35”となったFWD-2000VWW35Aの価格は3万9800円(USER'S SIDE本店)。FWD-1000シリーズより数1000円程度高価ではあるが、拡張性やメンテナンス性、そして冷却性能へ同時にこだわりたいというワガママな人なら十分“元が取れる”ケースと言えるだろう。
【取材協力】