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Adobe Photoshop 6.0 日本語版

Adobe Photoshop 6.0 日本語版

2000年11月20日 12時01分更新

文● 伊藤裕也

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ドローイングツールの搭載で
ベクターシェイプを作成可能に

 Photoshop 6.0ではベクターシェイプ(ベクターベースの図形要素)を描画するための「ドローイングツール」の搭載、およびベクターシェイプを格納するためのレイヤー「シェイプレイヤー」の新設などにより、ベクターグラフィックスを扱えるようになった。

今回搭載されたドローイングツールを使えば、この程度の絵は簡単に描くことができる。

 Photoshop 6.0で搭載しているドローイングツールは、直線を描く「ライン」、ベジェ曲線による滑らかな曲線を描画できる「ペン」、マウスやタブレットを動かしたとおりに線を描ける「フリーフォームペン」に加え、「矩形」「角丸矩形(角が丸みを帯びた矩形)」「楕円形」「多角形(三角形・五角形など)」「カスタムシェイプ(星型・ハートマークなどプリセット63種+ユーザー定義)」の合計8タイプで、およそ考えつく基本的な図形は、これらのツールで描画できる。

 ところで、以前からのPhotoshopユーザーであれば、ライン・ペン・フリーフォームペンの3つの名称は従来のバージョンにも存在していたこと、また、ここで紹介した新機能とは異なる機能を持っていたことをご存じだろう。特にペンやフリーフォームペンはマスキング処理に欠かせない“パスを作成するツール”だけに「従来の機能はどこに?」と、不安に思う方もいるかもしれない。が、心配ご無用。これらのツールは従来の機能も併せ持っており、ツールオプションによって簡単に切り替えられる。さらに補足すると、ほかのドローイングツールもベクターシェイプの描画機能だけでなく、作業用パスの作成、さらにはラスターベースでの塗りつぶし処理も行えるように設計されている。

 この新しいドローイングツールにより、さまざまなシェイプを簡単に描けるようになったわけだが、実際に使う人にとっては、形の複雑なシェイプをいかにすばやく、かつ簡単に作成できるかが重要な問題となる。Photoshop 6.0ではこの問題に応えるため、複数シェイプの組み合わせ処理を行う「パスファインダ」を導入している。対応している組み合わせは、描画するシェイプとほかのシェイプのパスを合成する「合体」、後から描画したシェイプで別のシェイプを削除する「型抜き」、描画するシェイプとほかのシェイプの交差した部分のみを有効にし、ほかは透過扱いにする「交差」、そして交差とは逆に、シェイプの重なった部分のみを除外(透過扱いに)する「中マド」の4種類。これだけあれば、困ることはまずないだろう。



複雑なシェイプの作成には「パスファインダ」が役に立つ。複数シェイプの組み合わせ処理は「合体」「型抜き」「交差」「中マド」の4種類。

 シェイプの塗りつぶしに関しては、単純な塗りつぶしのほか、先のレイヤースタイルによる指定が行える。これを活用すれば、Webページで使用するボタンや立体感のあるメニューバーなども、すばやく作成できる。

 ところで、レイヤーに適用するレイヤースタイルをシェイプに適用したら、レイヤーにあるシェイプすべてがそのスタイルになるのでは? と疑問をもたれた方もいるかもしれない。結論から先にいうと、実際そうなってしまう。

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