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米アルテラ、次世代PLD『Raphael』ファミリーを来年の第1四半期に発売

1998年08月31日 00時00分更新

文● 報道局 浅野広明

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 米アルテラ社は、次世代プログラマブル・ロジック・デバイス(PLD)の『Raphael(ラファエロ)』ファミリーを、'99年第1四半期から順次出荷すると発表した。同ファミリーは、現在同社が発売しているPLD『FLEX』ファミリーのルック・アップ・テーブル機能、『MAX』ファミリーのプロダクト・ターム機能、RAM/ROM/CAM(Content Addressable Memory)といったメモリー機能など、さまざまな機能を1チップ上に搭載できる“MultiCoreアーキテクチャー”を採用した製品。10万ゲートから100万ゲートまでの集積度を持つ7モデルをラインアップし、まず、40万ゲート製品『R400』の出荷を第1四半期に開始する。

 従来、異なるPLDで実現していたシステムを1チップ上に統合することで、処理性能の高速化や、生産コスト、消費電力の低減などを図っている。システム性能は125MHz、プロダクト・ターム性能は3.9ns。GTL/GTL+、LVTTL、LVCMOS、SSTL-3など複数の低電圧I/O標準をサポートするほか、3.3V、2.5V、1.8Vに対応するマルチボルトI/O機能を搭載する。また、現在は、0.25μmプロセスを採用しているが、'99年には0.18μmへ、2001年には0.15μmへ移行する予定だという。パッケージはファインラインBGA。



 また、同社ではRaphaelファミリーのリリースと並行して、IP(Intellectual Property)事業を強化する方針だ。同ファミリーにはさまざまなIP機能を搭載できることから、設計時間の短縮や高付加価値機能の追加が図れるIPが鍵になると見てのことだ。米国本社より来日したCraig Leclair(クレイグ・レクレア)・コンポーネントマーケティング責任者は、「米国には、IP専門の事業部を1ヵ月前に設立した。IP事業を強化することで、RaphaelはASICの市場にも十分食い込んでいけると考えている」とコメントした。

 同ファミリーのプログラム開発ツールとしては、システム・オン・チップの設計に対応した『Quartus(コータス)』が提供される。同ツールのベータ版は、今年の第4四半期に出荷され、Raphaelファミリーの出荷前に設計が行なえる。

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