【NetWorld+Interop 2000 レポート Vol.2】プロダクトマネージャーに訊く--『Windows Services for UNIX 2.0』日本語版は今年8月末に発売
2000年05月11日 00時00分更新
5月7日から12日の6日間(現地時間)、米ラスベガスの“Las Vegas
Convention Center”において、ZD Events社主催のイベント“NetWorld+Interop
2000 Las Vegas”が開催されている。
同イベントは、全米で最大規模のコンピューターネットワークイベントで、9日から開催した展示会には900以上の企業が出展参加している。
NetWorld+Interop 2000が開催されているLas Vegas Convention Centerの外観、同会場はヒルトンホテルにつながっている |
9日には、UNIXとWindows 2000/NT4.0との相互運用を可能にする『Windows
Services for UNIX 2.0』の出荷が発表された。同製品は、Windows 2000/NT4.0上で、UNIXのアプリケーションやスクリプトを実行可能にする。
ASCII24では、『Windows Services for UNIX 2.0』のプロダクトマネージャーを務める、米マイクロソフトのジェイムス・スロンスキー(James
Slonsky)氏にインタビューを行なった。
マイクロソフトのブースでは、『Windows Services for UNIX 2.0』が展示されていた |
『Windows Services for UNIX 2.0』日本語版の発売は今年8月末に
--『Windows Services for UNIX 2.0』英語版は9日に出荷が開始しましたが、日本語版の発売はいつ頃となりますか?スロンスキー氏(以下同)「日本語版の開発は、英語版の出荷から60日以内に完了する予定です。発売はそれ以降、8月末頃になると思います」
--マイクロソフトは同製品のベータ版をオンラインで配布していましたが、ダウンロード件数を教えていただけますか?
「英語版は、毎週平均1000件のダウンロードがありました。日本語版は、最初の3日間で6000件のダウンロードがありました」
--前バージョンの『Windows Services for UNIX 1.0』は商業的に成功したのでしょうか?
「『Windows Services for UNIX 1.0』は、商業的に成功したと言える製品ではありませんでした。これには、3つの原因があると分析しています。もっとも大きな要因は、この製品が最初のバージョンであったということです。出し始めの製品というのは、知名度も少なく、ユーザーの警戒もあるでしょうから、いきなり成功することは希でしょう」
--ほかの2つの要因というのは何でしょう?
「ほかの2つはわれわれが反省すべきことで、『Windows Services for UNIX 2.0』で大きく改善した点でもあります。前バージョンは、システムに溶け込んだ製品とは言い難かったことが一つ、そして機能的な不足があげられます」
マイクロソフトのブースにて、『Windows 2000 Professional 64-bit Edition』が展示されていた |
--『Windows Services for UNIX 2.0』は199ドル(約2万円)で販売をしていますが、同製品の購買層を考えると、これはかなり安価なのではないでしょうか。この価格は、将来的に『Windows
Services for UNIX 2.0』を『Windows 2000』に組み込んでしまう意図があるのではないですか?
「この価格に決定したのは、顧客へのリサーチの結果です。われわれは、『WindowsServices
for UNIX 2.0』をできるだけ多くのユーザーに使ってもらいたいと思っています。『Windows
2000』に組み込んでしまう可能性はありません」
Microsoft Interixは、Windows Services for UNIXの将来バージョンに組み込まれる
--今年3月に出荷した『Microsoft Interix 2.2』*は現在英語版のみですが、日本語版を出荷する計画はないのでしょうか?「計画はあります。ただ、どのバージョンで、いつごろ日本語版を出荷するのかは、まだお知らせすることができません」
『Microsoft Interix 2.2』の展示ブース |
--9日の基調講演でゲイツ氏は、『Microsoft Interix
2.2』は『WindowsServices for UNIX 2.0』の利便性を高める製品である、と述べています。『MicrosoftInterix
2.2』を『Windows Services for UNIX 2.0』にバンドルするといった計画は出なかったのでしょうか?
「『Windows Services for UNIX』の将来のバージョンに、『Microsoft Interix』の機能を組み込む計画があります。その後、『Microsoft
Interix』の単体での販売は終了することになります」
*『Microsoft Interix 2.2』は,今年3月から99ドル(約1万円)で出荷されているソフトウェア製品。『Microsoft
Windows 2000』および『Windows NT 4.0』上で、UNIXのアプリケーションやスクリプトを実行可能にするもの。