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マクロメディア、ウェブ用アニメーション作成ツール『Macromedia Flash 4 日本語版』を発売

1999年06月16日 00時00分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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マクロメディア(株)は、ウェブ用アニメーション作成ツール『Macromedia Flash 4 日本語版』を7月30日に発売する。価格はMacintosh版、Windows版とも各3万9800円。Flash 3からのアップグレード価格が1万5800円、学生向けのスチューデントバージョンが1万2800円。なお、Flash Hybrid版からのアップグレードはMacintosh版、Windows版でそれぞれ個別対応になるという。



Flash 4は、特に電子商取引サイト構築をターゲットとして、インタラクティブな画面インターフェースを作成できる機能が盛り込まれている。

電子商取引サイト向けの機能として、Flashの画像内にテキスト入力用のフィールドを埋め込める機能が搭載された。ユーザーはFlashで作成されたサイトにおいて自由にテキスト入力ができ、入力されたテキスト情報はウェブサーバーに送られる。たとえばショッピングサイトの商品検索におけるキーワード入力に利用できるという。パスワード入力フィールドとして設定することも可能で、その場合入力された文字は自動的に暗号化されサーバーに送られる。テキストのフォントは、サイトで使用されているフォントか、ウェブブラウザーで使用可能なフォントを利用する。

Flashのアクションも強化され、スライダーやボタン、アイコン等を画面上でドラッグできるようになった。また、変数や演算子、条件式が追加されたことにより、条件に応じて動きが変化するアニメーションやインターフェースを作成できる。別のページに移動した後も状態が維持されるボタンの作成も可能。

サウンド面では、MP3ストリーミングオーディオに対応。MP3圧縮機能により、音声入りの長編アニメーションデータを低帯域幅で送信できるようになった。

アニメーション作成機能では、作成時間の短縮を目的とした機能強化が図られている。タイムラインに“モーショントゥイーンの作成”コマンドが追加され、画像をタイムラインに上に配置して作成コマンドを選択するだけで、アニメーションが作成できるようになった。オブジェクト指向のキーフレームや、レイヤー管理機能も用意されている。また、アニメーションとオーディオとの同期機能も強化され、音声を確認しながらアニメーションの動きをコントロールできるようになった。

さらに、作成したデータを各ファイル形式ににエクスポートする“パブリッシュ”機能も搭載しており、HTMLファイルや代替イメージファイルを自動生成することが可能。パブリッシュ画面では、エクスポートするファイル形式が一覧表示され、その中から必要なものを選択していくことで、複数ファイルの書き出しを一括して行なえる。

グラフィック編集ツールは、シンボルやグラフィックを編集するための“オブジェクトプロパティインスペクタ”、“変形プロパティインスペクタ”、複数のシーンを編集できる“シーンインスペクタ”、角の丸い長方形が描ける“長方形ツール”などが用意されている。サイト全体の色の一貫性を保てるように、カスタムカラーパレットの読み込み/書き出しも可能になった。

そのほか、QuickTime 4.0に対応し、QuickTimeデータに、Flashのベクターグラフィックやアニメーション、インタラクティブボタンを重ね合わせて、QuickTime 4のムービーファイルとして書き出せる。例えば、早送りや巻き戻し用のインタラクティブボタンを重ねることで、映像再生のコントロールを行なうことも可能だという。

同社代表取締役の手嶋雅夫氏は、「Flash 4は、電子商取引サイト構築向けに特化したものとなっている。Flash 4を利用することで、ショッピングサイト構築に当たり、顧客が楽しくショッピングできるインターフェースが実現できる」としている。

手嶋社長「目玉はFlash内でのテキスト入力とボタンのドラッグ、MP3対応だ」
手嶋社長「目玉はFlash内でのテキスト入力とボタンのドラッグ、MP3対応だ」



また、米マクロメディア社プロダクトマネージャーのEric Wittman(エリック・ウィットマン)氏は、「既存のFlashユーザーのフィードバックから、どこでもFlash Playerが手に入ること、サウンドの再生クオリティーを上げること、作業効率を高めることの3点が重要であることがわかった。Flash 4でこの3点を改善できたと思う。Flash 4は、インパクトのあるサイトを構築するための総合ツール。個性的で高品質なサイトを構築でき、どんなプラットフォームでも同じように表現可能だ」と説明している。

Flash 4の機能説明とデモンストレーションを行なったWittman氏
Flash 4の機能説明とデモンストレーションを行なったWittman氏

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