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NTT、xDSLのフィールド実験を開始

1997年12月19日 00時00分更新

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 日本電信電話(株)は、既存の電話線を用いて高速デジタル通信を可能にする“xDSL(x Digital Subcriber Line)”技術のフィールド実験を開始すると発表した。実験期間は、'98年2月20日~12月10日で、関東、関西エリアの約250回線を対象としている。

 本日から、実験に参加するモニターとインターネットサービスプロバイダー(ISP)を募集する。モニターの募集が'98年1月23日まで、ISPの募集が1月9日までで、専用ホームページ(http://www.ansl.tecl.ntt.co.jp/xdsl/)に申込方法が記載されている。

 モニターには無料でxDSL装置が貸与される。xDSL装置はモニターの家とNTT交換センターに設置され、2地点間のデジタル通信料金は無料(ただし電話サービスについては料金が発生する)。NTT交換センターからインターネットに接続するバックボーン区間については、各ISPのサービス料金を支払う。

 xDSLは既存の電話線を高周波数帯域で利用し高速デジタル通信を行なう技術で、新たな回線を敷設する必要がないというメリットがある。伝送速度や伝送形態の違いにより、4つの方式があるが、今回実験対象となるのは、SDSL(Single-line DSL)とADSL(Asymmetric DSL)。SDSLはモニターとNTT交換センター間の通信速度が対称で160K~2Mbps。ADSLはこれが非対称であり、上り区間(モニターからNTT交換センター)で16~640Kbps、下り区間で、1.5~9Mbps。

 同社では、このフィールド実験でxDSL技術の評価を行ない、サービスを開始するかどうかを判断する。実験結果は随時公開され、実験期間の最終日を待つことなく、サービス開始または実験の中止の可能性もありうるという。同社メタリック高度化プロジェクト担当部長の芦谷文博氏は、「この技術は回線により提供できるサービスに優劣が生じるのが問題。フィールド実験を通してどの程度のパフォーマンスが確保できるのかを確認したい」と述べた。(報道局 浅野広明)

http://www.ansl.tecl.ntt.co.jp/xdsl/

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