GCCを管理/開発するGCC Steering Committeeは10月5日、開版版の“GCC 2.96”を製品に使用することは勧められないとアナウンスした。現在のリリース版は“GCC 2.95”。
GCC Steering Committeeによると、GCC 2.96は正式なリリース版ではなく、“GCC 3.0”に向けた開発版のコードネームにすぎないという。
GCC 2.96の生成するオブジェクトファイルは、CとFortranについてはGCC 2.95/3.0と互換性を保つ見込みだが、C++については非互換になる予定だ。C++の関数名をアセンブリ言語での関数名に変換する際のエンコーディングに互換性がなくなるため、正式リリースされたGCCでライブラリをリンクすることができなくなる。
9月25日にリリースされた“Red Hat Linux 7”は、GCC 2.96を採用している。このアナウンスはこれを受けて出されたものと見られる。