みなさん、こんにちは。宮原です。毎日雨で嫌になりますね。私は毎日満員電車で通勤しているのですが、ほかの人の持っている雨に濡れた傘が背広のズボンにくっついてビショビショにされるのは勘弁してほしいものです。
さて、前回はLinuxとCPU速度の関係についてお話しましたが、今回はネットワーク速度の話をしたいと思います。先日、とある集まりでレーザーファイブ(株)の窪田社長のお話を聞く機会がありました。お話の中で印象に残ったのが「そのうち皆がネットワーク経由でLinuxをインストールするようになってしまうだろう」ということです。確かに、現在のネットワーク環境は少しずつそのような方向には進んでいます。私もさすがにフルインストールをネットワーク経由でしようとは思いませんが、ちょっと何かが必要な時にはFTPでパッケージなりソースコードのアーカイブを取って来てインストールしています。
現在では誰でもそのようなことができるわけではありませんが、ADSLだ、IP接続だと低額・定額専用線がこれだけ出てくると、そう遠くない将来、皆がLinuxのインストールは、まずはネットワーク経由でするような時代が来るかもしれません。それはある意味ではLinuxらしいやり方だなあと思います。少なくとも、Windowsではそういうやり方はありえないでしょうから。
ネットワーク速度が上がっていくと、当然ネットワークに接続されるマシンも増えていくわけで、LinuxでもボチボチとIPv6が取り沙汰されてきていますね。いくつかのLinuxマシンを提供しているベンダーからもIPv6対応マシン(プリインストールモデルで設定済み)が出てくるようになりました。あるいはギガビットEthernetへの対応などもじわじわと進んでいくのでしょうか。こういったネットワーク主導の技術革新に対して、確実にしっかりとLinuxが追従していっているのは嬉しい限りですね。
ハードウェアの速度を決定付けているのは、CPUのクロックスピードだったりバスのスピードだったりしますが、この辺りの速度の向上は、最近若干減速気味だったりします。対してネットワーク速度は上限値こそ高速化してはいないものの、皆が実際に使える速度はじわじわと上がってきています。このような事実上のネットワーク速度環境の変化がもたらすコンピューティングの変化は、静かに、しかし確実に、ネットワークとの親和性の高いLinuxを浸透させつつあるような気がします。