解像度の低下と全体のスペック向上をどうとらえるか?
ただひとつ残念なのは、ディスプレーの大きさが8.9型ワイド→10.1型ワイドに大型化したのにも関わらず、解像度が1280×728ドット→1024×576ドットに低下してしまったことだ。特に縦の解像度は、標準的なミニノートの600ドットよりも狭い。
ソフトの中には縦600ドット表示を前提に作られているものもあり、「進む」や「キャンセル」などの画面下のボタンが押せなくなる場合もある。
デザインに加えこの解像度の高さが、他のミニノートにはない魅力だっただけに、この点は本当に残念でならない。
とはいえ、HP Mini 2140の実用性が従来機に比べて向上しているのは確かだ。「遅い」「重い」「熱い」の三大苦はだいぶ解消され、バッテリーも長持ちになった。好評だった打ちやすいキーボードもそのままだ。
筆者の主観ではあるが、“格好いいけど実用性の低いマシン”から“ちょっと不便だけど、それを補えるほど格好いいマシン”になったという印象だ。
スペックだけを見ると、Netbookで6万4890円という値段は正直高い。しかし、このデザインに他のマシンにはない「モノとしての満足感」を感じる人も多いはずだ。気になる人は、店頭発売を待って実際にそのバランスを確かめてみるといいだろう。
ちなみに米国では、高解像度の10.1型ワイド(1366×768ドット)モデルが発表されている(未発売、価格未発表)。国内発売も検討されているようなので、こちらの動向にも注目したい。