英語の正確な入力をサポートするATOK 2009
最近のIMEはどんどん性能が上がって、マヌケな変換を見る機会がほとんど無くなっただけでなく、入力ミスや誤字を指摘してくれたり、似たような意味を持つ単語を自動で表示してくれたりと、人間より遥かに性能がいいのでは? と感じることしきりである。とはいえIMEの高性能が発揮されるのはあくまで日本語入力の場合。英語を入力する際は、相変わらずスペルミスや単語の選択に悩まされていたものである。
そんな英語が不得意の日本人を救ってくれるのが、2009年2月6日に発売される、ジャストシステムの日本語入力ソフト最新版「ATOK 2009 for Windows」と、その英語入力支援機能「ATOK 4E」だ。
従来のATOKで英字入力する際は、かな入力モードのまま入力してから半角英数で確定したり、固定入力に切り替えて直接英字入力を行うなどの方法があった。しかし、今回のATOK 2009では英語入力モードを新たに用意した(デフォルトでは切り替えに「英数」キーを用いる)。この英語入力モードでは途中入力した文字列を補完して、それに続く英単語の候補を表示したり、スペルの間違いを指摘するなどの機能を持つ。また、そもそも適切な英単語が思い浮かばない場合、たとえば「omoidasu(思い出す)」などと日本語で入力すると、自動的に「remember」「recall」といった具合に同じ意味の英単語の候補を表示する機能も持つ。
このほかにも変換精度がさらに向上、インターネット上の情報と連携する「ATOKダイレクト」では画像の表示やURLのリンクへの対応など機能アップ点はさらに多数。通常版は8400円、プレミアム版は1万2600円、そのほか優待版など各種バージョンが用意されている。
UIを大きく見直した「JUST Suite 2009」
ATOK 2009とともに、ジャストシステムは8種のビジネスアプリをパッケージ化したオフィススイート「JUST Suite 2009」と、その単体版となる日本語ワープロソフト「一太郎2009」、プレゼンテーションソフト「Agree 2009」などの最新版も発表している。発売日はATOK 2009 for Windowsと同様に2009年2月6日。なお、メールソフト「Shuriken 2009」のみ3月13日の発売でJUST Suite 2009の登録ユーザーには無償ダウンロードで提供される。
JUST Suiteに含まれる8アプリは以下のとおり。「一太郎2009」「ATOK 2009 for Windows」「三四郎2009」「Agree 2009」「花子2009」「Shuriken 2008」「SuiteNavi 2」「JUST PDF」。通常版は2万6500円で、バージョンアップ版が1万5750円。単体価格(通常版)は「一太郎2009」の2万1000円など。
今回のJUST Suiteでの進化の方向性としては「多彩な表現方法」「操作性の改善」「安心できる環境作り」という三要素が挙げられ、それぞれのアプリでこれらに沿った機能強化が行われている。
たとえば一太郎 2009ではスポーツ新聞に使われるようなPOP文字を手軽に追加できるようになり表現力を強化したほか、画面デザインを一新。編集領域は紙のような自然な外観にこだわり、あまり使わない機能を表に出さないようにしたり、ルーラーのように必ずしも目立つ必要が無い機能は背景に一体化するなどの工夫が加えられた。
三四郎 2009でも操作性を中心に改善を進めた。従来はシート内に作られた表の計算をするとき、キーボードで数式を入力してからマウスでセルを一括選択するなど、キーボードとマウスの持ち替えが必要だった。そこで新バージョンではマウスで操作できる数式入力パレットを用意する事でマウスだけで完結するUIを実現した。
3点目の「安心できる環境作り」については、同社のオンラインディスク/バックアップサービス「IDisk Backup」(2GB)の1年限定無償版を提供することで、ユーザーが作成したデータの保全を図っている。
対応OSはいずれもWindows Vista/XP SP2以上/2000(SP4以上)。