このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

昇華型プリンター

レビュー:SELPHY ES30

2008年10月18日 18時00分更新

文● 倉田吉昭

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

特色印刷を楽しみたいなら上位機種ES3がお勧め


 特色を使った印刷を楽しむなら上位機種の「ES3」もお勧めだ。

SELPHY ES30,SELPHY ES3

上位機種「ES3」は、「ES30」に比べ液晶サイズが3.5インチと大きく、赤外線ポートを備えるので携帯電話からのダイレクトプリントが可能。白一色で統一感があり、実売価格は2万3000円前後。最大999枚のお気に入りの写真を登録できるため、よく印刷する写真やカードをデザインしておくと便利だ。印刷履歴から再度同じ設定で印刷できる「焼き増し印刷」機能なども備える

 特色フレームはES30は16種類だが、ES3は50種類なので選択の幅が広い。さらに付属の「SELPHY Contents Utility」を使ってMac上でフレームを追加できるのもメリットだ。

 特色印刷は、はがきサイズのみに対応し、専用インクが入ったカートリッジを使用する。通常印刷より7〜8秒ほど時間がかかったが、この程度なら大量に印刷してもストレスを感じることはないだろう。金色を試したところ、光沢もよく、コーティングされるためこすれにも強かった。グリーティングカードなどに使うと効果的だ。

SELPHY ES3

金色の特色は、クリスマスカードなどに合う。インクジェットと違い、どれだけその色を使ってもコストは変わらないので大きく使ったほうがお得感がある。この写真に使用しているのはどちらも「SELPHY ES3」のフレームだ

 ただしコストは通常のカートリッジに比べるとさすがに高い。

1枚あたりの印刷コスト
Lサイズ(50枚パック)35円
Lサイズ(50枚2個パック)25円
カードサイズ(25枚パック)42円
カードサイズシール(25枚パック)83.2円
はがきサイズ・モノクロ専用(25枚パック)50円
はがきサイズ(50枚パック)40円
はがきサイズ(100枚パック)35円
はがきサイズ・金(20枚パック)100円
はがきサイズ・銀(20枚パック)100円
電気代を除いた各カートリッジの1枚あたりの印刷コスト。特色対応カートリッジは1枚あたり100円と飛び抜けて高いので、用途をよく考えて使おう

 なお、特色カートリッジでは「フレーム」と「スタンプ」機能しか選べず、カレンダーやMacからの印刷では利用できない。

 モデル間で印刷の速度や品質は変わらないので、とりあえず写真が印刷できればいいならES30で十分だ。しかし価格差は5000円程度。特色印刷を楽しみたい人や、携帯電話から赤外線で直接印刷をする機会が多い人はES3を選ぶメリットはあるだろう。


【Conclusion】
○  コンパクトで邪魔にならないサイズと、使いやすいインターフェース。印刷の仕上がりも美しく、コーティングによる高い耐久性がある
×  前モデルとは異なりバッテリーでは使用できなくなった。上位版のES3に比べ、金・銀カートリッジを使った印刷のバリエーションが少ない

(MacPeople 2008年11月号より転載)


■関連サイト

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

ASCII.jp RSS2.0 配信中